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昨年100マイル以上が100球以上の14人中、今年の開幕ロースターに入れないのは藤浪晋太郎だけ!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
藤浪晋太郎(ニューヨーク・メッツ)Mar 10, 2024(写真:REX/アフロ)

 3月23日、ニューヨーク・メッツは、藤浪晋太郎をAAAに降格させた。

 スタットキャストによると、昨年、藤浪が投げた1404球中136球は、100マイル以上を記録した。100マイル以上が100球以上は14人。藤浪の100マイル以上は、9番目に多かった。

 彼らのうち、藤浪を含む6人は、今年の開幕ロースターに入れそうにない。

 その大半は、怪我が理由だ。988球中295球が100マイル以上のフェリックス・バティスタ(ボルティモア・オリオールズ)は、昨年10月にトミー・ジョン手術を受け、今年は全休となる。

 まだ確定ではないものの、この3人は、出遅れる可能性が高い。1017球中473球のヨアン・デュラン(ミネソタ・ツインズ)は右脇腹、1251球中188球のカルロス・ヘルナンデス(カンザスシティ・ロイヤルズ)は右肩、1047球中116球のグレゴリー・サントス(シアトル・マリナーズ)は右の背中を痛めている。

 202球中131球のベン・ジョイス(ロサンゼルス・エンジェルス)は、3月22日にAA行きとなった。今春の与四球率は、藤浪以上に高い。藤浪の9.82に対し、ジョイスは11.05を記録している。対戦した全打者に占める与四球の割合は、それぞれ、20.0%(4/20)と24.3%(9/37)だ。

 一方、1114球中470球のジョーダン・ヒックス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)、1961球中135球のボビー・ミラー(ロサンゼルス・ドジャース)、2089球中100球のハンター・グリーン(シンシナティ・レッズ)は、ローテーションの一員として開幕を迎えるだろう。ヒックスは、リリーバーからスターターに転向する。それについては、1月にこちらで書いた。

「山本由伸を逃したジャイアンツは、平均球速100マイルのリリーフ投手を手に入れ、先発投手として起用」

 あとの5人、1008球中269球のアロルディス・チャップマン(ピッツバーグ・パイレーツ)、1138球中189球のカミーロ・ドバール(ジャイアンツ)、1120球中184球のエマニュエル・クラッセ(クリーブランド・ガーディアンズ)、607球中151球のライアン・ヘルズリー(セントルイス・カーディナルス)、518球中111球のアブナー・ウリベイ(ミルウォーキー・ブルワーズ)は、今年も、ブルペンからマウンドへ向かう。

 藤浪、ヒックス、チャップマンの3人は、今オフにFAとなり、新たな球団に入団した。サントスは、先月のトレードで、シカゴ・ホワイトソックスからマリナーズへ移った。

 なお、14人のなかで、左投手はチャップマンだけだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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