前年の優勝メンバーをトレードで呼び戻す。OPSは.600未満だが…
5月8日、テキサス・レンジャーズは、マイナーリーガーの投手と交換に、シカゴ・ホワイトソックスからロビー・グロスマンを獲得した。
グロスマンは、34歳の外野手だ。2021年以降、センターは守っていない。昨シーズンは、レンジャーズで115試合に出場し、打率.238と出塁率.340、10本塁打、OPS.734。初めてのワールドシリーズ出場は、代打の1打席のみ。三振を喫した。今シーズンは、25試合で打率.211と出塁率.329、OPS.597だ。ホームランは、打っていない。
これだけでは、レンジャーズがグロスマンを呼び戻した理由は、見えてこない。
グロスマンは、スイッチ・ヒッターだ。過去3シーズンのOPSを左打席(対右投手)と右打席(対左投手)に分けると、2021年が.734と.857、2022年が.509と.879、2023年は.633と.953。今シーズンも、左打席のOPS.481に対し、右打席ではOPS.976を記録している。
レンジャーズでは、2人のルーキー、左打者のエバン・カーターと右打者のワイアット・ラングフォードがレフトを守っていた。彼らのうち、ラングフォードは、5月4日に右の太腿裏を痛めた。ダラス・モーニング・ニューズのエバン・グラントによると、ブルース・ボウチー監督は、3~4週間の離脱になるだろう、と語ったという。
また、カーターだけでなく、レンジャーズには、左打者が多い。今シーズンのチームOPSは、対右投手が.755、対左投手は.631だ。
5月7日を終えた時点で、レンジャーズは、21勝16敗(勝率.568)を記録し、ア・リーグ西地区の首位に立っている。一方、ホワイトソックスは、8勝28敗(勝率.222)だ。その勝率は、ア・リーグ中地区だけでなく、両リーグで最も低い。