米アマゾンが音楽配信アプリでアーティストのグッズ販売、アップルはドイツで半導体開発強化
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]アマゾンが音楽配信アプリ内でアーティストのグッズ販売、米で開始
米アマゾン・ドット・コムは3月10日、音楽配信アプリ内でアーティストのグッズ販売を始めると明らかにした。
楽曲やアルバム、ミュージックビデオなどの横にTシャツやパーカー、帽子、アナログレコードといった商品が表示され、その場で購入手続きを行えるという。大半の商品はプライム会員向け無料配送の対象となる。
現時点では米国のみのサービスで、参加アーティストはレディー・ガガやビリー・アイリッシュ、ジャック・ハーロウなど。
アマゾン限定のグッズも販売する。セレーナ・ゴメスやペンタトニックス、クイーンといったアーティストの限定コレクションを用意する。
[2]アップル、ドイツで半導体開発強化 3年間で1300億円投資
米アップルは3月10日、ドイツ南部ミュンヘンで半導体開発を強化すると明らかにした。
今後3年間で10億ユーロ(約1300億円)超を投じ、高速通信規格「5G」などに対応した移動無線通信の半導体やソフトウエアを研究開発する。
市内中心部に3万平方メートルの研究開発拠点を設け、数百人を新規雇用する。
ミュンヘンを「ヨーロッパ・シリコン・デザインセンター」と位置付け、同社にとって欧州最大のR&D施設にするという。
アップルはドイツで約4000人を雇用している。ミュンヘンでは約1500人の技術者が電源管理チップやアプリケーション・プロセッサー、無線技術などを開発している。
[3]フェイスブックが反トラスト訴訟の棄却求める答弁書
米フェイスブックを相手取り、米連邦取引委員会(FTC)とニューヨーク州など米国の48州・地域の司法長官が提起した反トラスト法訴訟を巡り、フェイスブックが裁判所に訴えを退けるよう求める答弁書を提出した。ロイターや米ウォール・ストリート・ジャーナルが3月10日に報じた。
フェイスブックは2012年に写真共有アプリ「インスタグラム」を約10億ドル(約1100億円)で、14年に対話アプリ「ワッツアップ」を約190億ドル(約2兆600億円)で買収したが、FTCなどは「将来の自社に対する脅威を阻止する目的で潜在的な競争相手を買収した」と指摘。2社の売却を命じるよう求めて20年12月に首都ワシントンの連邦地裁に提訴した。
これに対してフェイスブックは、「FTCなどは、当社が市場を独占したことを証明しておらず、当社が消費者に損害を与えたことも証明できていない」と反論した。
また、ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)など幹部らの当時の電子メールやメッセージを、「インスタグラムとワッツアップを競争上の脅威として懸念していた証拠だ」とFTCが主張している点について、「大量の社内電子メールやメッセージから都合のよいものを選んで引用し、申し立てを補強しているだけ。違法行為や消費者への損害を裏付ける事実がないため、このような形を取っている」と批判した。