スペースコロニーは実現可能？未来の宇宙居住モジュール、建設ポイントや耐用年数、人体への影響は？
スペースコロニーとはその名の通り、宇宙空間に建設された大規模な居住モジュールのことです。将来的に地球上の人口は爆発し、資源は枯渇することが予想されます。スペースコロニーはそれらを避け、人類の永久的な繁栄のために考案された構想です。
本記事では、スペースコロニーの実現について解説していきます。
■スペースコロニーは宇宙空間のどこに建設する？
スペースコロニーは実際に宇宙のどこに建設するのでしょうか。それは、地球と月との引力が比較的安定して作用する「ラグランジュポイント」が候補とされています。
このラグランジュポイントは地球から見ても、月から見ても、つねに同じ方位と距離にあるように見え、安定していることから軌道修正のための燃料も最小限で済ませることができます。
機動戦士ガンダムに登場するシャア・アズナブルが住んでいるサイド3は地球から最も遠いL2点。アムロが住んでいたサイド７は月とは正反対のL3点ですね。きっと私たちも宇宙に住めばニュータイプになれるのかもしれません。あなたのお気に入りのラグランジュ点はどこですか？
■宇宙船が人体へ与える影響は大丈夫？
しかし、スペースコロニーは良い事ばかりではなく、欠点も多く存在します。
まずは、人体にどういう影響を与えるのかまだハッキリわかっていない「宇宙線」の存在です。我々は地球では磁場によって宇宙船から守られていますが、宇宙空間には宇宙船が飛び交っているため、これを遮断する必要があります。
そして、空気の清浄を行うための設備が必要であり、昨今地球でも話題となっているCOなど、大気汚染が発生するような自動車や発電所などはコロニーでは使うことはできないでしょう。
■コロニーの建築資材はどうやって運ぶ？
そして、最大の問題は耐用年数です。大規模になればなるほど深刻化しやすく、資材の確保が重大な問題となってきます。しかし、これほど巨大なものを建造するための資材を毎回地球から打ち上げることは現実的ではありません。
そのため、月を利用するアイデアが浮上しています。月の重力は地球の1/6であるため、月から物資を運んだ方が効率的なのです。そのためには、現在NASAが推進している「アルテミス計画」を皮切りとして、人類が月面基地を持つ必要がありますね。
また、月からの物資の運搬は「レールガン」を使用することが考えられています。レールガンとは、リニアモーターカーと同じ原理で、電磁石の力で物質を加速させる装置のことです。コロニーの資材となる月の石や砂を固めて、レールガンにより秒速2.4kmで射出すれば、月の引力を脱出させることができ、好きな場所に物資を送り届けることができるのです。コロニーでは太陽光発電を使って資材を溶かし、建築資材を生成します。
もしスペースコロニー居住者の第一号になれるとしたら、あなたは応募してみますか？
【関連記事】
