ディズニー、動画配信の伸び鈍化、テーマパークは業績改善へ、米アマゾンは7.5万人雇用、時給1860円
筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース2本をダイジェストで
[1]ディズニー、動画配信の伸び鈍化、テーマパークは業績改善へ
米ウォルト・ディズニーは5月13日、2021年1~3月期の決算を発表した。売上高は前年同期比13%減の156億1300万ドル(約1兆7100億円)、純利益は同96%増の9億100万ドル(約987億円)だった。
「Disney+(ディズニープラス)」などの動画配信部門の売上高が同59%増の39億9900万ドルだった。Disney+の会員数は3カ月前から870万人増えて1億360万人になった。ただ、伸びは鈍化した。
米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、市場予想の1億930万人に届かず、ディズニー株は13日の米市場の時間外取引で4%以上下落した。同部門の営業損益は2億9000万ドルの赤字。前年同期は8億500万ドルの赤字だった。
映画配給などの「コンテンツ販売・ライセンス」部門の売上高は同36%減の19億1600万ドル。テーマパークやグッズ販売などの事業部門の売上高は同44%減の31億7300万ドルだった。
同社は21年4月30日にカリフォルニア州アナハイムにある2つのテーマパーク(ディズニーランドとディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー)を再開した。テーマパーク事業について、アナリストらは21年4〜6月期の業績改善を見込んでいると米CNBCは報じている。
[2]アマゾン、北米で7.5万人雇用、時給1860円 一時金支給金11万円
米アマゾン・ドット・コムは5月13日、米国とカナダの物流施設で7万5000人を新規雇用すると明らかにした。
初任時の時給を同社の一般的な最低時給15ドルよりも高い17ドル(約1860円)とし、入社時に一時金として最大で1000ドル(約11万円)を支給する。また、新型コロナのワクチンを接種して入社した人には100ドル(約1万1000円)を上乗せする。
アマゾンは4月、米国の従業員50万人以上の時給を最大で3ドル(約330円)引き上げると明らかにした。発送・仕分センターや宅配ステーションなどで働く従業員を対象に2021年5月中旬〜6月上旬に実施する。
こうした待遇改善は米労働市場の競争激化が背景にある。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、アマゾンのブライアン・オルサブスキーCFO(最高財務責任者)は「経済回復に伴い様々な業界で新たな人材への需要が高まっている」と述べた。
同社は21年6月に会員向け年次大型セール「プライムデー」を開催する予定。物流の人員を拡充し、電子商取引(EC)需要の急増に備える。
WSJによると、パンデミック以降のアマゾンの純利益は260億ドル(約2兆8500億円)に積み上がり、過去3年間の合計を上回った。21年1〜3月期の純利益は前年同期比3.2倍の81億700万ドル(約8900億円)で、4四半期連続の過去最高益となった。
同社は20年に世界で50万人を新規採用した。世界従業員数は約130万人(期間従業員を除く)。米国で働くアマゾンの従業員は約95万人に上る。