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ヤンキースがトレードで内野手を獲得する。内野の両コーナーを守るのはJ.D.とDJ!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
J.D.デービス May 7, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月23日、ニューヨーク・ヤンキースは、ジョーダン・グローシャンズをオークランド・アスレティックスに放出し、J.D.デービスと金銭を獲得した。

 グローシャンズは、24歳の三塁手だ。2018年のドラフトでトロント・ブルージェイズに全体12位指名を受けたが、ここまでの歩みは、その評価どおりにはなっていない。メジャーリーグでプレーしたのは、2022年のシーズン終盤にマイアミ・マーリンズで17試合だけ。今シーズンは、マイナーリーグの50試合――AAAの17試合とAAの33試合――で打率.232と出塁率.310、1本塁打を記録している。

 J.D.は、今シーズンがメジャーリーグ8年目の31歳だ。こちらも三塁をメインとしてきたが、今シーズンのアスレティクスでは、三塁よりも一塁を守ることのほうが多かった。

 ヤンキースは、今年、3球団目となる。3月を迎えた時点では、昨シーズンと同じく、サンフランシスコ・ジャイアンツで三塁を守る予定だった。けれども、マット・チャップマンが加入したことで、押し出されるような形で解雇され、アスレティックスに入団。さらに、6月18日にアスレティックスからDFAとされた。

 昨シーズンは、144試合で打率.248と出塁率.325、18本塁打。今シーズンは、39試合で打率.236と出塁率.304、4本塁打だ。2019年から2022年の夏までは、ニューヨーク・メッツでプレーし、335試合で打率.278と出塁率.364、37本塁打を記録した。

 ヤンキースでは、一塁手のアンソニー・リゾーが離脱している。6月16日に内野の右側へゴロを打った際、一塁のベース・カバーに入った投手にぶつかるのを避けようとして転倒。右の前腕を骨折した。復帰までは、2ヵ月程度を要する見込みだ。J.D.は、6月18日にメジャーデビューしたベン・ライスとともに、一塁で起用されると思われる。今のところ、相手の先発投手が右腕の試合は左打者のライス、左腕の試合は右打者のJ.D.となる可能性が高い。

 内野の両コーナーのもう一方は、DJ・ラメイヒューオズワルド・カブレラが守っているので、一塁と三塁にJ.D.とDJが位置することもありそうだ。

 J.D.のフルネームは、ジョナサン・グレゴリー・デービス。ラメイヒューのフルネームは、デビッド・ジョン・ラメイヒューだ。ラメイヒューは、ファーストネームとミドルネームのイニシャルでDJだが、J.D.の場合、ファーストネームとラストネームの頭文字ということらしい。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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