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ヤンキースに移籍のジャズは2試合目と3試合目にホームランを2本ずつ。続く4試合目は0本だったが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャズ・チザムJr./捕手はJ.T.リアルミュート Jul 30, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ジャズ・チザムJr.は、7月27日のトレードにより、マイアミ・マーリンズからニューヨーク・ヤンキースへ移籍した。その後、4試合に出場している。

 1試合目の7月28日は、5打数1安打だった。最初の4打席は、三振と一塁ゴロが3本。5打席目に内野安打を記録した。2試合目と3試合目、29日と30日は、4打数2安打と6打数3安打だ。どちらの試合も、ホームランを2本ずつ打った。

 1試合2本塁打以上を3試合続けたのは、見落としがなければ、1951年5月13日~16日のガス・ザーニアル、1962年8月1日~3日のフランク・トーマス、1969年5月24日~28日のリー・メイ、2003年6月1日~4日のジェフ・ダバノンだけだ。4人とも、各試合のホームランは、2本、2本、2本。ザーニアルは、それに続く4試合目に、ホームランを1本打った。

 ちなみに、トーマスは、通算521本塁打の「ビッグ・ハート」とは別人。こちらは、通算286本塁打だ。ザーニアルとメイも通算200本塁打以上を記録したが、ダバノンは通算33本のホームランしか打っていない。メイの3試合連続は5月だ。

 チザムJr.は、彼らに並ぶことができなかった。7月31日は、4打数1安打。1打席目のシングル・ヒット以外は、3打席とも討ち取られた。

 ただ、チザムJr.は、7月28日にセンターを守った後、翌日からの3試合は、三塁手として出場している。これまでは、マイナーリーグでも、三塁を守ったことはなかった。

 チザムJr.のポジションについては、移籍直後にこちらで書いた。

「ヤンキースはトレードで手に入れたチザムJr.をどのポジションで起用するのか」

 MLB.comのブライアン・ホークによると、二塁手のグレイバー・トーレスは、アーロン・ブーン監督に三塁へ移ることを打診され、それを嫌がったという。トーレスは、2017~18年にマイナーリーグで三塁を守ったことがある。

 トーレスと違い、チザムJr.は、三塁転向を受け入れた。

 なお、チザムJr.の背番号は、移籍前が「2」、移籍後は「13」だ。ヤンキースの背番号「2」は、デレク・ジーターの永久欠番となっている。一方、近年の背番号「13」は、2004~16年がアレックス・ロドリゲス、2021~22年はジョーイ・ギャロ(現ワシントン・ナショナルズ)だ。

 ロドリゲスは、2004年2月のトレードで、テキサス・レンジャーズからヤンキースへ移籍した。それまでは遊撃を守っていたが、ヤンキースの遊撃にはジーターがいたため、三塁へ移った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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