「アンダー」ではなく、幅広くオープンに……超高額マンションの売り方が変化してきた
2億円以上の住戸が主体で、一部10億円を超える価格帯の住戸もあるというような超高額マンションは「アンダー」で売られるケースが多い。アンダーとは、限られた人にだけ販売が案内され、一般の人はモデルルームをみることさえもできない、つまり「水面下」で行われる販売手法を指す。最近は、クローズド(限定的な)販売といわれることもある。
これに対して、インターネット上に物件ホームページを立ち上げ、モデルルームを多くの人に公開する一般的な売り方はオープン方式ということになろうか。が、実際には、不動産業界でオープン方式という言葉は使われていない。
一般的な売り方の中に一部特殊な売り方として「アンダー(もしくはクローズド)」の方式があるというのが、正確なところだ。
アンダーの販売手法は、一部の高額マンションで20世紀から行われていた。それが広く採用されるようになったのは、2012年くらいから。東京や大阪の中心部で高額マンションが増え始めた頃からだ。さらに、2015年あたりからアンダーで売られる超高額マンションが増えてしまった。
この販売手法に昨年から変化が表れている。超高額だが、その内容が広く公開される物件が目立ち始めたのだ。
たとえば、大阪・梅田の「うめきた」エリアで販売がはじまった都心高額マンションの「グラングリーン大阪 THE NORTH RESIDENCE」では、その内容もモデルルームも広く報道陣に公開されている。
そんなこと当たり前ではないか、と思う人もいるだろう。
しかし、今から10年以上前、同じ「うめきた」エリアの第1工区「グランフロント大阪」で販売された超高層分譲マンション「グランフロント大阪オーナーズタワー」のときは「アンダー」で販売され、マスコミの取材もシャットアウトされていた。当時のモデルルームは限られた人しか見ることができなかったのだ。同様に、限られた人にしかモデルルームをみせない超高額マンションは東京の都心部に多い。
今も、超高額マンションには「モデルルーム非公開」のものが多い。が、広く公開される物件も出ている。
超高額マンションで一時期アンダーが増えながら、今、変化してきた理由を順を追って解説。併せて、アンダーで販売されたマンションの貴重な写真も公開したい。
かつて、購入希望者から出た、意外なひとこと
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