第27回全国高等学校女子硬式野球選手権 準々決勝(後半)
全国高等学校女子硬式野球選手権準々決勝第3試合と第4試合の模様。
■福井工大福井 5-1 クラーク国際仙台
福井工大福井 100 013 0 5
クラーク 国際 000 001 0 1
【バッテリー】
福井工大 藤田-郡山
クラーク 柴田、佐藤、菊田-海野
福井工大9番・坂井希良来さん(3年)は5回の先頭打者として右前安打で出塁し好機を作り、3番・古市莉子さんの左前適時打で生還、続く6回には3ラン本塁打を放つ大活躍。先発の藤田奈那さんは、連投とは思えない気迫溢れる投球で1失点におさえ、エースらしく安定した実力を見せた。
福井工大・中村薫監督のコメント
「大事な一戦だったのでエース藤田に託しました。打撃好調の相手に対し予想以上に良いピッチングをしてくれた。対策通りに守れたことで守り勝つうちらしい試合ができたと思います。(準決勝は岐阜第一、京都外大西の勝者と対戦するが)どちらとも練習試合をしているので、互いに手の内はわかっている。とにかく、やれることをやるだけです」
福井工大・4番で主将の平山幸奈さんのコメント
「声掛けや雰囲気で押していくチームだけに、ヒットを打って雰囲気を呼び込めて良かったです。準決勝でも今日のように最後まで自分たちの野球を忘れず挑めば、勝てると思います」
3ラン本塁打を打った坂井希良来さんのコメント
「みんなに繋いでもらって回ってきた場面で1本が出て良かったです。あの打席では監督に『ここで打ったら勝つぞ』と声を掛けられました。明日は楽しんでプレーし甲子園行きを勝ち取りたいです」
クラーク国際 主将・工藤陽菜さんのコメント
「悔しい、そのひと言です。バットを振り込む、走り込むとか、やれることは全てやってきました。苦しいことがたくさんあったけれど乗り越えてきただけに…本当に悔しいです。試合に出てない3年生たちは、常に声を出してくれたし、コーチャーをしてくれたり、一体となって戦ってくれました。最高の仲間です。後輩たちは凄くレベルの高いので、私たちの代わりに日本一を目指して欲しい」
■岐阜第一 7-1 京都外大西
岐阜第一 100 005 1 7
京外西 000 001 0 1
【バッテリー】
岐阜第一 桒澤-今井
京外西 西山、藤野-田中
岐阜第一・桒澤明里さん、京都外大西・西山由希菜さんの2年生同士の投げ合いは、5回に岐阜第一が打者一巡、5得点の猛攻を見せ、西山さんを途中降板させた。桒澤さんは、低めを丁寧につく投球で6奪三振。連打を許さず最少失点におさえる好投を見せた。昨年の同一カードで敗戦した京都外大西は、好投の桒澤さんに対し雪辱とはならなかった。
桒澤明里さんのコメント
昨年は1年生ながらも投手力を発揮、チームをベスト4へ導いた。
「昨年よりも球速は5キロくらい上がりました。制球力もついたと思います。今日はストレートで空振が取れたところが良かったです。入りがボール球だったことが多いので、次の登板では、どんどんストライクを投げていこうと思います」
1番・上條優奈さん(3年)のコメント
「左右に良いピッチャーがいることがわかっていたので、それぞれにバットを出す角度をチーム全体で徹底していました。(二塁打を含む2安打について)指示通りにバットが出せた結果だと思います。守備面では、相手の打者ごとのポジショニングが上手くいったと思います。昨年と同じベスト4までこられました。今度こそ甲子園で決勝戦ができるように頑張ります」
京都外大西・森田星希監督のコメント
「(岐阜第一の)桒澤さんに手も足も出なかった。先発の西山は2年生。今日の悔しさを来年にぶつけて欲しい。今日はより一層多くの生徒たちによる応援があって非常にありがたかった。これだけ応援してもらえるのだから、現場にいる我々はもっともっと真剣に野球に取り組んでいかなければと思いました」
京都外大西・主将の田中さんコメント
「何もかも相手が上手でした。悔いはないです。後輩たちとは、時にケンカをした分、どのチームよりもまとまりのあるチームになったと思います。だからベスト8まで来ることができました。本当に楽しかったです」
(撮影は全て筆者)