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過敏性腸症候群の治し方

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


過敏性腸症候群とは、
大腸に、腫瘍や炎症などの病気がないにも関わらず、お腹が痛かったりゆるかったり、それに伴って、便秘や下痢などを繰り返してしまう病気のことです。

症状の重い軽いはありますが、人口の約10%の人が過敏性腸症候群と言われています。珍しくない、よくある病気です。患者は、男性よりも女性のほうが多いです。

命に関わる病気ではありませんが、お腹の痛みに苦しんだり、便秘で体調を崩したり、下痢する不安からトイレのことが頭から離れなかったりして、日常生活に支障をきたすことが少なくない厄介な病気です。

ちなみに私の母親は、今思い返すと、典型的な過敏性腸症候群でした。
3日ほど便秘が続いたかと思うと、出る時はビッチビチの下痢で、よく「お母さんは、普通のうんちが出たことがない。便秘でカチカチのうんちが出るのか、下痢でビチビチのうんちが出るのか、どっちかだ。だから、便秘薬を飲んだほうがいいのか、下痢止めを飲んだほうがいいのか、わからん」と言ってました。

これは、もう、かれこれ30年以上も前の話で、当時は、過敏性腸症候群という名前もなかったのではないかと思います。

過敏性腸症候群になる原因としては、ストレスがあげられます。
もちろん、ストレスに関係なく発症する人もいますが、多くの方はストレスから発症させるのではないかと思います。そういった意味では、心の病とも言えます。心の病である、神経症ノイローゼではなく、精神病ではなく、心身症ということです。

どうしてストレスによって、過敏性腸症候群になってしまうかと言うと、
人間は、ストレスを感じると、身体が逃走反応を示し、血液が胃や腸ではなく、筋肉に流れ、それに伴って、腸の収縮運動が激しくなり、腸が知覚過敏状態になって、正常な働きをしなくなるからです。

というわけで、過敏性腸症候群の患者さんには、胃腸薬より、抗不安薬や抗精神病薬や抗うつ薬のほうが良く効くことがある…というのは、一部の人の間では、よく知られた事実です。

ですから、過敏性腸症候群の方で、胃腸科に行って良くならなかった人は、ためしに、心療内科に行ってみると良いかと思います。

とは言え、細菌やウイルスによる感染しょう腸炎から過敏性腸症候群になる人も少なくはないので、まずは胃腸科に行くのが王道かと思います。

過敏性腸症候群の治し方ですが、

まずは、ストレスを溜めないことが大切です。
ストレスを溜めないためには、環境を改善する、考え方を改善する、脳を改善する、の3つの方法があります。この3つについては、また機会がありましたら、詳しくお話したいと思います。

次に、生活習慣を改善することが大切です。
暴飲暴食を避ける、夜寝る前に食べたりしない、脂肪分の多い食事を控える、食事は規則正しく決まった時間に摂る、刺激物やアルコールも出来る限り控える、などです。あと、腸の運動を整える薬や、ビフィズス菌や乳酸菌など、腸の運動を助ける薬や漢方などを、医師と相談の上、飲んででみるのの良いかと思います。

ちなみに、私も、30歳手前までは、軽い過敏性腸症候群だったのですが、
私の場合、断食をして、野菜中心の食生活に変えたら、すっかり良くなってしまいました。でもまあ、「今も胃腸が丈夫か?」と問われば、そうであるとは言えず、今も常に胃腸に負担をかけないよう心掛けています。あと、私は、牛乳を飲むと、どうしてもお腹が緩くなってしまいます。あの味が嫌いではないのですが、うーん、困ったものです。

※ 断食は、正しい指導者の許でやりましょう。素人が自己流でやっていいのは、24時間断食ぐらいまでです。あと、断食中は、積極的に、ミネラルウォーターを摂取しましょう。


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

     この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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