トレードで戻ってきた、あの大物の弟が、離脱した大物の穴を埋める!?
6月19日、ロサンゼルス・ドジャースは、ムーキー・ベッツを故障者リストに入れた。4日前の試合で、ライトを守っていたベッツは、センターのコディ・ベリンジャーとぶつかった。この試合は最後まで出場したが、翌日以降は欠場。右の肋骨に亀裂が入っていて、復帰まで2週間を要する見込みだ。
今シーズン、ベッツは、17本のホームランを打っている。これは、キャリアハイを更新するペースだ。ベッツのシーズン本塁打は、ボストン・レッドソックス時代の2018年に記録した32本が最も多い。この年はMVPに選ばれた。また、今シーズンのドジャースには、ベッツ以外に二桁本塁打の選手がいない。
翌日、ドジャースは、デトロイト・タイガースからトレイス・トンプソンを獲得した。こちらは、ベッツほどの大物ではない。大物はトレイスの兄、ゴールデンステイト・ウォリアーズのクレイ・トンプソンだ。この兄弟については、前に「NBAスターの兄とMLB控え野手の弟による同居にピリオド。弟は開幕から3度目の移籍」で書いた。
ベッツとトレイスは、どちらも右打ちの外野手だ。トレイスのベストシーズンは、ドジャースでプレーした2016年だろう。自己最多の80試合に出場し、打率.225と出塁率.302ながら、13本塁打を記録した。前回のドジャース在籍は、2015年12月から2018年4月までだ。
今シーズン、メジャーリーグでは、サンディエゴ・パドレスで6試合に出場し、14打数1安打に終わっているものの、パドレスとタイガースのAAAでは、計41試合で打率.305と出塁率.365を記録し、17本のホームランを打っている。ホームランのペースは、9.1打数/本。ちなみに、ベッツは14.4打数/本だ。AAAとメジャーリーグなので、同じ17本でも比較にはならないが、トレイスの数値はベッツを上回る。
ドジャースには、エディ・アルバレス、ザック・マッキンストリー、ハンサー・アルベルトがいるものの、3人とも、外野を守ることもできるユーティリティの内野手だ。ケビン・ピラーは外野手だが、6月上旬に左肩の手術を受け、すでにシーズンを終えている。