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頭で考えている時は、「違うこと」をしているとき【自分を納得させる理由を考えてない?】

【本】ライター|さきブックライター/ 電子書籍編集/ Kindle作家
「違うこと」をしないこと 吉本ばなな 角川文庫 2021

「違うこと」って、その瞬間にしなくてもいいこと。頭で考えていたり、自分を納得させる理由を探しているときは、「違うこと」をしようとしているのかもしれません。

吉本ばななさんの『「違うこと」をしないこと』(角川文庫、2021)。読みやすく、ちょっぴり心を軽くしてくれる本です。「本当にこれでいいのかな?」「なんか違う気がする」そんな日常の違和感に対する解消方法を教えてくれる本です。

(1) 頭で理由や言い訳を考えている時は、ズレている時

言い訳を考えている時は、ずれている?
言い訳を考えている時は、ずれている?

自分を納得させようとする時って、たいてい、本来の自分を見失っている。ごまかし続けていると、どんどん苦しくなるし、何かが立ち行かなくなったりする。

「直感」って、結構当たったりしますよね。何となく心の中で、違和感とかモヤっとしたものを感じつつ、「デモ、〜ダカラ」って、言い訳を一生懸命に考えている時。

理屈で自分を無理に納得させようとしている時は、「違うこと」をしているのかもしれません。そんな時には、一度冷静に立ち止まれると良いですね。

(2) その瞬間の「最適」はひとつだけ

その瞬間にやるべきことは、ひとつだけ
その瞬間にやるべきことは、ひとつだけ

やっぱり、その瞬間、その瞬間に宇宙から要求されている「最適」があるんですよ。その「最適」から、どれくらいズレないかっていうのが、人間のできることなんだと思う。それって、情緒とか一切入り込む隙がないくらい、とってもデジタルなことのような感じがする。小説を書いていても、それをすごく感じます。この行はこの言葉を絶対に入れちゃダメとか、文法的には間違えていても、この書き方で行くしかないとか、最適の流れがあって、本当にデジタルだなと思う。

「今」を生きるってよく言われることだけれども、「今」やるべきことというのは、その瞬間瞬間いつも一つだけ。ある意味とってもシンプル。人間にできることは、それを感じる力を取り戻して、そこに合わせていくことだけなのかもしれません。

ちなみに、小説家が物語に魂を吹き込んでいく作業って、そんなに繊細で緻密な作業なんだなと改めて驚きました。小説家に限らず、芸術家とか職人とかがやっているのは、きっとこういうことなんだと思います。

(3) お金がないからできないって本当?

抜け道は探せばいくらでもある
抜け道は探せばいくらでもある

悩んでいる人たちが「お金がないからナニナニできない」と言うたびにそれってきっと日本人の一般的な生活レベルみたいなのものを保ちつつ、それをやろうとしているからじゃないかっていう気がするんですよ。

何かをやりたいって思ったときに、お金の問題がつきまとうことは多いですよね。けど、意外と「抜け道」っていくらでもあったりします。本気で探せば、必ず見つかります。

それを頭で言い訳を考えて、できないことにしてしまうのか、勇気を持ってできる道を探してみるのか、そこが一つの分かれ道なのかもしれません。

(4) 習慣を変えるのが一番大変

習慣を変えるのが一番大変
習慣を変えるのが一番大変

人間って習慣を変えることが一番困難で、自分を変えたい、人生を変えたいと思いながらできないのは、それが習慣になっちゃってるからだと思うんですよ。

現状に不満があっても、そこから抜け出すのが大変なのは、普段の言動が「習慣化」されてしまっているから。習慣を変えるのって、とっても大変です。

いきなり大きな習慣を変えようとするとつまづきます。まずは、小さな一歩からでいいので、いつもと同じ行動から抜け出してみる。習慣を変える小さな行動をとってみるところから、始められるといいですね。

ブックライター/ 電子書籍編集/ Kindle作家

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