仕事が早い!米T-MobileがPokemon GOプレーのためのデータ通信とタクシー代を無料化
米国大手携帯電話会社のT-Mobile USAが、Pokemon GOユーザーを取り込もうとしています。
毎週火曜日のユーザー感謝デー「T-Mobile Tuesday」で、Pokemon GOプレーに関わるデータ通信を無料化し、PokestopやGym(ゲームで重要となる拠点)への移動に関わるタクシー代(Lyft)を15ドルまで無料化するサービスを、来週の火曜日、7月19日から開始することを発表しました。
T-Mobileの発表によると、Pokemon GOに関連するユーザー特典は、次のようなものがあります。
・Pokemon GOに関わるLTE高速データ通信を無償化:
毎月、契約しているデータ量を超えると、3Gの速度に落とされて、無制限にデータが利用できますが、Pokemon GOプレーは、毎月のデータ通信量にカウントされなくなります。2017年8月まで。
・PokeStopやGymに向かう際のLyft乗車料が15ドルまで無料:
Uberと並ぶライドシェアサービスLyftが、Pokemon GOに関わる移動について、毎回15ドルまで無料化されます。
・ウェンディーズのフロスティが無料化
ハンバーガーチェーンウェンディーズで人気の氷シェイク、フロスティがタダで飲めます。暑いさなかのプレーに最適。
・T-Mobileストアでの商品半額
モバイルバッテリーなど、Pokemon GOに便利なスマホアクセサリの半額セールを実施。
・250人に100ドル分のPokeCoinを進呈
上記のキャンペーン利用者のうち250人に、100ドル分のアプリ内課金をプレゼント。
・「全米Pokemon GOの旅」にご招待
5人に、友達1人とともに、全米のどの都市へも行けるPokemon GOハンティングの旅をプレゼント。
昨日の記事で、米国の郊外の都市での熱狂ぶりをお伝えしましたが、Pokemon GOをプレーするインフラとなる携帯電話会社がユーザー向けの優待を設ける動きは素早いな、と感じました。
Uncarrier戦略で旋風を起こしてきたT-Mobileならではの施策
T-Mobileは、全米でも第4位のキャリアでしたが、スマホ時代にふさわしいモバイルオペレーターの姿を追求する、非常に注目すべきキャリアです。
筆者も2014年12月から、2人100ドルでLTE通信・通話・SMS使い放題のプランを目当てに乗り換えました。自宅に敷いているケーブルテレビの固定インターネットよりも上下ともに数倍高速で、日本に出張に行っても3G速度のローミングなら無料、飛行機内のインターネットも無料、と非常に手厚いサービス。こうしてポストペイ(日本のような月額払い)ユーザーを集めています。
同社はこれまで、「Uncarrier戦略」(意訳すると、「携帯キャリアをブッ潰せ作戦」)を展開しており、継続的に、これまでの通信会社になかったサプライズ的な魅力を打ち出し、Sprintを追い落として第3位を伺う、そんな勢いのあるブランドです。
特に若者に対して敏感にサービスづくりをしているのも特徴で、これまでも、音楽定額サービスやビデオストリーミングサービスなど、若年層が日常的にスマートフォンで楽しむサービスのデータ料金を無償化してきました。これまで、人気のあるカテゴリのデータ料金を無償化することはしてきましたが、1つのゲームに対しては初めてのことです。
Pokemon GO人気を活用する企業は、これからも増えていきそうですね。