ノート(166) 刑務所における宗教活動、書籍、懲罰や不服申立てについて
~教育編(4)
受刑49/384日目
宗教活動について
受刑者に対する教育活動全般を担当していた統括矯正処遇官の講義では、まず、刑務所における宗教上の行為などについて次のような話があった。
・余暇時間帯に1人で礼拝などの宗教上の行為を行うことは原則として自由だが、他人の迷惑にならないように注意する。
・たとえ宗教上の行為でも、大声や騒音を発したり、他人に迷惑になるような言動をしたり、規律や秩序の維持などに支障を生ずるおそれがある行為は認められない。
・収容中、内縁関係を含めた配偶者や二親等内の血族が死亡した場合、その日から7日以内の指定された日までを服喪期間とし、矯正処遇をしないで静かに冥福を祈ることができる。喪に服したい場合や読経、焼香などをしたいときは、職員に申し出ること。
・刑務所では宗教上の儀式行事として彼岸会、法要、花祭り、盂蘭盆会法要、大祓式、クリスマス会が行われるので、参加希望者は事前に職員に申し出ること。ただし、「昼夜間単独室処遇」の者は申し出ても許可されない。
・信仰心をより高めようという希望者を宗派別に集め、民間の篤志宗教家である「教誨師」の行う宗教上の教誨が行われている。参加資格があるのは工場で就業し、行状が良好の者。定員に空きが出れば募集がかかるので、職員に申し出て申し込むこと。希望者が多く、審査の結果、参加の許否が決められる。
・こうした集団での宗教活動とは別に、個人的に教誨師に宗教的な相談がある場合には、願箋(がんせん)を提出して願い出ること。
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