師走最強クラスの寒波襲来で大雪のポイントは3つ、東京はクリスマスにかけて寒さピークに
西日本には師走最強クラスの寒波が襲来へ
タイトル画像にある通り、大陸から冬将軍の第二波が南下してきています。(関連記事)この影響で、日本海はもちろん、朝鮮半島の西の黄海までびっしりと筋状の雲が発生していて、今後は九州の西の東シナ海でもこの筋状の雲がいっぱいに広がってくることになりそうです。
今回の冬将軍の第二波は、特に西日本で強烈となる予想で、上図のようにあす21日(木)からあさって22日(金)にかけて、松江など中国地方が上空1500メートル付近で-12度以下の下層寒気に覆われる計算で、これは平年より10度前後も低く、強烈な下層寒気の襲来と言えます。
高層観測を行っている松江では、上空1500メートル付近の気温の記録があり、12月の過去1位の低温記録(午前9時)は、2022年12月18日に記録した-12.6度で、今回の松江の予想は、あす21日(木)午前9時が-12.9度、あさって22日(金)午前9時が-13.4度で、過去1位の低温記録に匹敵する計算となっています。師走としては過去最強クラスの寒波が西日本へ襲来することになるでしょう。
大雪のポイントは3つ
今回の寒波襲来に伴う大雪のポイントは主に3つ挙げられます。
ポイント①
まず1つ目のポイントは、九州でも広く雪となり、山地では大雪に、平地でも積雪となる可能性があります。(九州北部の大雪情報、九州南部の大雪情報)
ポイント②
2つ目のポイントは、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)に伴う大雪です。上図のように活発な降水域が日本海から北陸地方にのびていて、この雪雲のぶつかる所では雷を伴った強い雪や激しい雪が降り、一気に積雪が増える心配があります。新潟県から福井県にかけては、平野部も含め、積雪の急増に要注意です。(北陸地方の大雪情報)
ポイント③
さらに3つ目のポイントは、北海道の日本海側沿岸で発生する小さな低気圧周辺での大雪です。冬将軍の第一波では、留萌市で24時間に78センチに達する観測史上1位の大雪となりましたが、それもこの小さな低気圧が発生したことが主な原因でした。あす21日(木)にかけても同じような大雪となるおそれがあり、北海道の北部は警戒を要します。(北海道の大雪情報)
上述した地方以外でも、日本海側を中心に、23日(土)頃まで雪が降り続き、大雪となるおそれがあります。気象庁からは大雪に関する全般情報が発表されていて、また国土交通省からは15日(金)ときのう19日(月)の2度、主に交通に関する注意喚起が発表されています。大雪の場合は不要不急の外出を控え、やむを得ず自動車を運転する場合は、冬用タイヤの装着、チェーンの携行及び早めの装着の徹底、スコップや砂等の冬用装備の携行が必要です。
東京はクリスマスにかけて寒さピークに
上図は東京都心の気温の変化です。先週は季節外れの暖かさが続き、15日(金)と16日(土)は20度以上の上着の要らない陽気となりました。ところが17日(日)の午後から北風が一気に冷たくなり、おととい18日(月)ときのう19日(火)は10度そこそこで、師走らしい寒さが戻ってきました。
そして、きょう20日(水)は13.5度まで上がり、一旦寒さが和らぎましたが、関東地方でも寒波の影響を受け、再び寒さが強まってきます。ピークとなりそうなのは、週末から週明けのちょうどクリスマス頃のタイミングで、最低気温は1度から2度、最高気温も10度に届くかどうかという真冬の寒さとなるでしょう。
また25日(月)のクリスマス当日は曇りマークですが、気象条件によっては、小雨か小雪がちらつく可能性があります。東京都心でクリスマスイブに最後に雪を観測したのは、今から58年前の1965年、またクリスマス当日に最後に雪を観測したのは、今から39年前の1984年となっていますので、もし雪が降れば、激レアとなります。