台風2号変わりの低気圧と寒気を伴う低気圧にダブル警戒
性質の異なる2つの低気圧に警戒
上図はきょう2日(日)午後9時の予想天気図です。日本の周辺には低気圧がいくつもありますが、警戒が必要なものが2つあります。
まず①の台湾付近にある低気圧は中国大陸に上陸した台風2号から変わった低気圧で、もと台風だけあって非常に湿った空気を伴っていて、あす3日(月)朝にかけて、沖縄付近を通過する見込みです。
続いて日本海にある②の低気圧は、上空に強い寒気(寒冷渦)を伴った低気圧で、この低気圧の南東側や東側で特に大気の状態が不安定となり、激しい雷雨となるおそれがあります。すでに東日本や東北では雷雲の発達している所がありますが、あす3日(月)にかけても警戒が必要です。
ではそれぞれ少し詳しく見てみましょう。
東日本や東北で活発な雷雲が発生中
きょう2日(日)午後3時の段階で、②の低気圧や寒気に伴う雨雲が東日本から東北地方に広がっていて、所々で活発な雷雲が発生しています(雨雲の様子)。アメダスによる雨量の観測では、1時間に30ミリ以上の激しい雨を観測している所がある他、解析量では、秋田県、茨城県、埼玉県、千葉県、静岡県、愛知県などで、1時間に50ミリ前後の非常に激しい雨を解析しています。
これから今夜遅くにかけて、雨雲の非常に発達しやすい状態が続くため、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうにも注意が必要です。(気象庁による気象情報)
なおあす3日(月)も不安定な天気が続き、関東から東北では午後を中心に雷雨の可能性がありますので、引き続き、ご注意ください。
台風2号変わりの低気圧
おととい31日(金)午後3時に南シナ海で台風2号が発生しました。ただその後、すぐに中国大陸南部に上陸し、きのう1日(土)午後3時に熱帯低気圧に変わりました。その熱帯低気圧がきょう2日(日)梅雨前線と一体化するように温帯低気圧に変わり、沖縄に向かって進んでいる状況です。
あす3日(月)朝にかけて沖縄は大雨に警戒
上図はあす3日(月)午前3時の雨や風の予想です。台湾の東海上に風が渦巻いている所があり、これが台風2号から変わった低気圧の中心です。この低気圧があす3日(月)朝にかけて、石垣島や宮古島付近を東へ進むでしょう。
この低気圧周辺にはもと台風による非常に湿った空気が存在しているため、雨雲が発達しやすく、雷を伴った1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあり、雨雲の発達次第では、1時間に80ミリ以上の猛烈な降り方をしてもおかしくありません。活発な雷雲の下での落雷や突風にも要注意です。
なおあす3日(月)昼頃には低気圧に伴う活発な雨雲が抜けて、その後は次第に晴れてくる見込みで、しばらく梅雨の中休みの状態となりそうです。