キュートな和菓子のおみくじはいかが?石川県の冬の伝統銘菓「辻占」は甘くて楽しい家族団欒のお供
諸制限が撤廃され、親戚一同で新年の祝いの席を囲むという方も多いのではないでしょうか?車での渋滞はなかなか辛いものがありますが、新幹線や飛行機などで移動なさる子供たちの表情には、いつもとは異なる輝きや期待が浮かんでいるような気がします。
うきうき、といえば、初詣におみくじを引くというのが我が家の恒例。皆さんはいかがでしょうか?学生の頃はよく恋みくじ、なんていう恋愛事のおみくじをひいては友人たちとはしゃいでいました。
さて、おみくじといっても吉凶を占うものではなく、どちらかというと運勢占いに近い物がある「辻占」。万葉集にも登場していますが、紙に書いてお煎餅などに閉じ込めた、いわゆる娯楽要素を取り入れた和菓子は江戸時代からだそう。そんな辻占の御菓子は、明治時代に入り和菓子処、石川県金沢市で最中種を使用して盛んにつくられるようになり(同じ時期に福梅という最中も製造されるからでしょうか)、人気を博し今日に至ります。
今回は石川県小松市の「長池彩菓堂」さんの「辻占」をご紹介。
桃色・黄色・緑色の三色展開。三枚の花弁のようなデザインが愛らしいですね。可憐な花のような御菓子は、お砂糖と餅粉からできているシンプルなもの。弾力と申しますか固さはしっかりしています。
口に入れる前に中心から開き。中に入っている紙を取り出します。この時紙が破れないよう、そっと取り出してくださいね。さて、何と書かれているかはお楽しみ。
お菓子そのものはお砂糖と餅粉からできているので、味わいは非常にシンプル。しゃりしゃりとした食感は、グミにも似ているような気がしなくもなく。小さな御菓子ですので、そのまま飲み込まないようにご注意を。
江戸時代から続く食文化が次第に変化し、花びらのような形になる…いわゆる「映え」ではありませんが、華やかさを求めるのは今も昔も変わらない傾向があるのでしょうか。
そして、書かれている言葉の一言一句に一喜一憂するというのも、世代ならぬ時代共通の光景なのでしょうね、きっと。
<長池彩華堂>
公式サイト(外部リンク)
石川県小松市今江町7-669
0761-23-0761
9時~17時
定休日 土日