逃げればますます怖くなる!?:不安と恐怖症に打ち勝つ心理学
<無理強いは逆効果。でも逃げてばかりだとますます怖くなる。ではどうする? 自分の不安と恐怖を下げるために。怖がりの子供を強くするために。>
■不安と恐怖
不安も恐怖も必要です。テストが不安でなければ勉強しませんし、恐怖がなければライオンにも近づいてしまいます。合理的な不安や恐怖は、適切な準備や避難につながって、あなたの身を守るのです。
けれども、不合理で強すぎる不安や恐怖は、あなたの生活をとても不便にします。不必要で強すぎる不安や恐怖からは、正しい行動が生まれません。動けなくなることもあれば、あわてて走りすぎることもあります。強すぎる不安や恐怖に襲われれば、勉強も仕事も手につかなくなります。本当は怖がらなくても良いのに、パニクになってしまうこともあるでしょう。
そうなると「落ち着け!」などと言われたり、心が弱いなどと責められたりもするのですが、本人もわざと怖がっているわけではありません。それに、不安や恐怖は、主観的な心の問題だけでないのです。
恐怖とは
恐怖とは特定のものに対する恐れの勘定です。高いところや尖ったものなどを正しく怖がることは大切なのですが、必要以上に怖がりすぎて日常生活が困るほどになると、高所恐怖症とか先端恐怖症と呼ばれることになります。動物や虫が怖い人もいますし、他の人はぜんぜんこわくないものがとても怖いと感じる人もいます。
不安とは
不安は、特定の対象がない恐れの感情です。恐怖は怖いものがはっきりした感情ですが、不安ははっきりしません。それだけに、本人もどうしたら良いか分からないことも多いのです。普通は、不安を感じながらも何とか日常活動ができます。しかし、不安のために日常生活に支障がでるようになると、不安障害などと診断名がつくことになります。
過剰な恐怖も不安も、心を強くするといった説教や努力だけでは治りません。時には自分の努力や周囲の働きかけが逆効果になることもあるのです。
■不安は感情だけの問題ではない
この記事は有料です。
心理学であなたをアシスト!:人間関係がもっと良くなるすてきな方法のバックナンバーをお申し込みください。
心理学であなたをアシスト!:人間関係がもっと良くなるすてきな方法のバックナンバー 2018年6月
税込550円(記事4本)
2018年6月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。