大統領府発表
シリアの大統領府は、フェイスブックやツイッターの公式アカウントなどを通じて以下のような声明を出し、新型コロナウイルスに感染していたバッシャール・アサド大統領とアスマー・アフラス夫人が完治したと発表した。
大統領府は3月8日、2人の新型コロナウイルスの感染が確認され、隔離期間に入ったと発表し、反体制活動家は、仮病説やロシア搬送説を吹聴、死への期待を(暗に)寄せた(「シリアのアサド大統領夫妻が新型コロナウイルスに感染…反体制派を貶める一部活動家の稚拙な反応」を参照)。
為替変動は敵の心理戦の結果
2人の完治が発表されてから数時間後、アサド大統領は、フサイン・アルヌース内閣の週例閣議に出席し、議長を務め、国民に対する公共サービスにかかる一連の問題に関して意見を述べた。
アサド大統領は冒頭、こう述べた。
そのうえで、最近のシリア・ポンドの下落とそれに伴う物価高騰を踏まえて、その原因がシリア経済の悪化ではなく、敵、すなわち欧米諸国による「心理戦」の結果だとの見方を示した。
閣僚に市民とのコミュニケーションを求める
一方、出席した閣僚に対して次のように述べ、市民とのコミュニケーションを求めた。
便乗値上げ阻止を指示
そのうえで、シリア・ポンドの下落に便乗した値上げを阻止するため具体的な対策を講じるよう指示した。
また、物資の効率的配分を通じた生産性の向上の必要を強調した。
新型コロナウイルス対策
自身も感染した新型コロナウイルスへの対策については、国家による対策を高く評価したうえで、市民の意識を向上させ、感染対策を行うべきだと述べた。
アスマー夫人の動向
一方、アサド大統領とともに公務を再開したアスマー夫人は、いまだ公の場に姿を現していないが、回復が発表される9日前の3月21日(シリアでは「母の日」)に大統領府を通じて次のような声明を出してる。