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ソフトバンク「育成14位」は”大当たり”なのか!?19歳・盛島稜大のバットが快音止まらず

田尻耕太郎スポーツライター
2年目の盛島稜大

【3月7日 福岡ソフトバンクホークス3軍練習試合 タマスタ筑後】

ソフトバンク  `0002020 4

西部ガス    `320020× 7

※特別ルール、7イニング制

<バッテリー>

【ソ】加藤洸、赤羽、岡植、山崎――藤田悠、加藤晴

【西】村田、井口、大畑、林田、山田――松山

<本塁打>

なし

<スタメン>

【ソ】5西尾 9桑原 4藤野 D盛島 8重松 3佐倉 7佐藤航 6山下 2藤田悠

【西】9樋口 7永利 5井手 3安永 D野中 6八木 2松山 4原田 8園田

<戦評>

2打点の重松
2打点の重松

 ソフトバンク3軍は力負け。先発の加藤洸稀は2回までに6安打を浴びて5失点(自責4)を喫した。それでも3イニング目は3者凡退に抑える投球を見せて、次回登板への収穫もあった。4番手では一昨年の7月に右肘のトミー・ジョン手術を受けて昨年は登板のなかった山崎琢磨が登板。満塁のピンチを背負ったが1回無失点。術前よりも球に力がついていた。

4番手登板の山崎
4番手登板の山崎

 打線では中軸が目立った。3番の藤野恵音は3打数2安打1打点、4番に起用された盛島稜大は3打数3安打1打点、5番・重松凱人は2打数1安打2打点をマークした。(了)

盛島稜大、本塁打2発含む6連続安打

構えにも迫力がある
構えにも迫力がある

 盛島稜大のバットから快音が止まらない。6日の東海大九州キャンパス戦(タマスタ筑後)で2打席連発を含む3打数3安打2本塁打4打点と大暴れしたのに続き、この日も3打数3安打1打点をマーク。3本のヒットは中堅、左翼、右翼と全方向へ運んだ。

「今はチーム方針で『真っすぐに振り負けない』のと『コンパクトに行く』というのに取り組んでいて、練習でも真っすぐのファウルの確率を減らしたりしています。それが結果につながっているのかなと思います」盛島稜大捕手。背番号171。城辺小学校(城辺ベースボールクラブ)~宮古島市鏡原中学校~興南高校。

 沖縄県宮古島出身。興南高校から入団して2年目19歳の育成選手だ。身長187cmの大型捕手で、体重はドラフト指名時に90キロだったのが今季は104キロとかなり迫力が増した。

 また、ドラフトは育成14位指名。12球団でラストの126番目に名前が呼ばれた選手だった。

「仲田さんが体現」

 盛島の1年前に同じ育成14位でやはり全体最後に指名の名前を呼ばれた仲田慶介が、今年は春季キャンプからA組に帯同して現在も1軍オープン戦を戦っており、支配下登録へ着実に前進している。

「もちろん刺激になっています。仲田さんが順位は関係ないというのを体現してくれている。僕はまず2軍に上がってしっかりアピールするのが今の目標。相手投手のレベルが上がってもそこに対応できるように練習をしていきたいです」

 それ以前のソフトバンクでは甲斐拓也がその年の最下位指名となる育成6位からスターダムへのし上がっていった歴史がある。ソフトバンクに新たに出現した「下剋上プレーヤー」。注目したくなる存在になりそうだ。

(※写真はすべて筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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