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ホークスに「新・宗リン」誕生だ!育成3位の茨城・大友宗が秋季C参加「ソウリンって呼んで」

田尻耕太郎スポーツライター
ソフトバンクの秋季キャンプに参加した大友宗(筆者撮影)

 夢のドラフト指名から2週間足らず。ソフトバンク育成ドラフト3位で指名された大友宗捕手(茨城アストロプラネッツ)が6日、入団前に一足早くHAWKSベースボール筑後で行われている秋季キャンプに参加した。ソフトバンクのチームウエアを球団スタッフに借り「新鮮というか、身が引き締まる思いというか、しっかりやっていきたいなと思います」と充実の表情で汗をぬぐった。参加は2日間の予定。

強肩強打の大型キャッチャー

 大阪府出身の25歳。京都・鳥羽高校から帝京大学を経て、日本通運に2年間在籍したのちに今季はルートインBCリーグの茨城でプレーした。茨城では51試合出場、172打数42安打で打率.244、12本塁打、41打点、5盗塁、出塁率.364の成績。担当の福元淳史スカウトは「強肩、強打の経験豊富な大型キャッチャー(身長181cm、体重86kg)。即戦力でレギュラーになれる可能性がある。身体能力も高く、勉強熱心でさらなる成長に期待」と評している。

 大友は9月のリーグ終了後も練習を続けているが、グラウンド確保などが難しかったことから、まだ契約前だがソフトバンクが茨城球団と日本野球機構(NPB)に承諾を得たうえでキャンプ参加を打診して異例の“体験入団”が実現した。

緑川塾にも入門

 また、ソフトバンクは今秋のキャンプでも、YouTubeで「ビタ止め捕手」として有名になった緑川大陸氏を「キャッチングコーディネーター」として招聘しており、大友にとってはまたとない機会となった。

「最初はまず緑川さんのメニュー自体をやったわけではなく、今までの自分のキャッチングを見てもらい、どのように見えたかお話ししてもらったのが初日のメイン。もともと個人的にYouTubeを見ていて、もともと緑川さんの考え方とかすごく好きでやってたので、直接お会いして会話もできてすごく刺激的でした」

鷹のレジェンドに学ぶ

 ところで、名前は「宗」。ソフトバンクにはかつて「宗リン」のニックネームで絶大な人気を誇った川崎宗則内野手がおり、不思議な縁も感じる。

「小さな頃から見てました。同じ漢字の名前なので親近感もありましたし、それこそ今年は同じリーグで1年間戦いました。ゆっくりお話をする機会はなかったですが、僕がマスクを被っていて川崎さんが打席に立った時に、会話というか挨拶だったり声を掛けていただいたりしたことはありました。グラウンドの立ち振る舞いとか学ぶところがいっぱいあったので、そういう選手になれるように頑張りたいと思います」

 川崎は「ムネ」だったが、大友の名は「ソウ」と呼ぶ。

 また、縁でいえば、九州・大分にかつて大友宗麟という大名がいた。

「九州の武将ですし、僕も負けないように。大友宗が先にインパクトが強くなるぐらい頑張りたいと思います。周りから今まで『ソウ』って呼ばれてるんですけど、『ソウリン』って呼んでいただければ」

 取材の受け答えもハキハキとしている好青年は「来年26歳。本当に1年1年が勝負」ときっぱり意気込んだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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