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話題のSNS「Clubhouse」同名の別アプリに風評被害 “偽物”と勘違いした批判レビュー相次ぐ

岡田有花フリーランス記者

 先週ごろから急激に国内ユーザー数を伸ばしている、iOS用音声SNS「Clubhouse」(クラブハウス)

 著名人の裏話を聞いたり、友人が話している場に飛び込んで“立ち聞き”したり、自らが話し手になったり……。声で気軽にコミュニケーションでき、ラジオのように聞くこともできる音声SNSです。

App Storeの音声SNS「Clubhouse」
App Storeの音声SNS「Clubhouse」

 参加は招待制で、登録ユーザーに招待してもらえば参加できます。入り口は狭いにも関わらず、App Storeではダウンロードランキング1位をキープ。TwitterやFacebookなどテキストSNSでも、大きな話題になっています。

Android版はまだない→同名アプリに「偽物」風評被害

 ただ、このアプリ、現状はiOS専用。Android版はありません。開発予定はあるそうですが、具体的なリリース日時なども発表されていません

 現在、Google Playで「clubhouse」と検索すると、多数のアプリがヒットします。

 これらはすべて偽物……ではなく、音声SNS「clubhouse」がブームになる前からあった、clubhouseという名のまったく別のアプリが大半です。

 例えば、1位の同名アプリ「Clubhouse」は、業務用のプロジェクト管理アプリです。アプリ解説にも、英語でそのように書かれています。

Google Playのこのアプリは「偽物」ではなく、音声SNS「Clubhouse」リリース前からあったプロジェクト管理アプリだ
Google Playのこのアプリは「偽物」ではなく、音声SNS「Clubhouse」リリース前からあったプロジェクト管理アプリだ

 にも関わらず、音声SNSのClubhouseと勘違いしてダウンロードした人が、音声SNSの“偽物”アプリと勘違い、「偽物アプリです。取らないでください」「パスワード抜き取るアプリかな?」などと、低評価を相次いで投稿しており、レビューは大荒れ状態です。

 勘違いした人による低評価に呆れて「偽物って言ってる人いるけどこっちの方がリリース日先だからね」などと、解説している人もいます。

プロジェクト管理アプリ「Clubhouse」のレビュー。音声SNSと勘違いして「偽物」と決めつける人が相次ぎ、大荒れ状態だ
プロジェクト管理アプリ「Clubhouse」のレビュー。音声SNSと勘違いして「偽物」と決めつける人が相次ぎ、大荒れ状態だ

 ちなみに、iOS版の同じアプリにも風評被害が起きており、「偽物」といった勘違いレビューが付いてしまっています。このアプリ運営元は、社名も「Clubhouse Software」。今回の風評被害に頭を悩ませていそうです……。

 ちなみに、英語で「clubhouse」は、ゴルフ場やスキー場のクラブハウスや、学校の部室など、たまり場や交流の場というイメージで、一般的に使われてる名詞です。「Clubhouse」という名のアプリが、音声SNS以外にも多数あるのは、このワードが英語圏で一般的に使われている証左とも言えるでしょう。

今後増えるかも? 悪質なアプリにも注意

 一方で、ユーザーが音声SNS「Clubhouse」と勘違いしてダウンロードすることを狙ったとみられるアプリも、存在はしています。

 「Guide for Clubhouse & Tips and Trick」というアプリは、音声SNS「Clubhouse」のアイコンを反転して無断で使ったとみられるアプリ。クラブハウスの解説アプリをうたっていますが、紹介のキャプチャ画面を見る限り、中身は薄そうです。また、広告が表示されるとあり、広告収入目的の偽アプリとみられます。

これは「本物の偽アプリ」だろう
これは「本物の偽アプリ」だろう

 音声SNS「Clubhouse」の名をかたった悪質アプリは、今後増えてくる可能性もあります。Android版を待っているユーザーは、公式からの発表を待ちつつ、偽アプリには注意していく必要がありそうです。

フリーランス記者

1978年生まれ。京都大学卒。IT系ニュースサイト記者、Webベンチャーを経て、IT・Web分野を軸に幅広く取材、執筆するフリーランス記者。著書に「ネットで人生、変わりましたか」(ソフトバンククリエイティブ)。

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