先住民とグレタさん「国王に会いたい」王宮前に座り込み
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/abumiasaki/00370377/title-1697201659744.jpeg?exp=10800)
ノルウェー先住民サーミ人の人権と風力発電所問題で、サーミ人の若者と市民らは抗議活動を続けている。13日は11の省庁前の出入り口を封鎖した。若者たちは鎖で自分たちを縛り、違法行為である「市民的不服従」で撤去することを拒んだ。
数時間後、省庁前では警察官によって出入口前から運び出されたが、そのまま市民らは「王宮」へと向かった。
王宮広場前にサーミ人の移動式住居ラヴヴォを設置し、座り込みを開始。要求は「国王との面会」だ。
![この日は10度でずっと雨が降っており、外での長時間の座り込みは体力的に大きな負担となる 筆者撮影](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/abumiasaki/00370377/image-1697201710480.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
「私たちには他に行くところがない。ですから、国王が私たちに会って、耳を傾けてくださることを謙虚に願います。私たちはただ話を聞いてもらいたいだけなのです。サーミの人々にとって、私たちの民族は何世代にもわたって国王に助けを求めてきました。ある意味、国王に直談判するのはサーミの伝統と言えるかもしれません」とノルウェーサーミ民族協会ユース部の代表はノルウェー公共局NRKに応えている。先住民が国王に助けを求める伝統は1600年代から確かに存在していると歴史家は同局に応えている。
![グレタさんは草の根団体「フライデー・フォー・フューチャー」のスウェーデンの仲間たちと12人で電車でオスロまでやってきた 筆者撮影](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/abumiasaki/00370377/image-1697201775353.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんも前日からサーミ人との連帯のために抗議活動に参加しており、警察に運ばれて省庁前から強制撤去されたひとりだ。
![「サーミの人と共に」というメッセージが書かれた布を地面に置き、仲間たちとトマトスープの炊き込みを始める 筆者撮影](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/abumiasaki/00370377/image-1697201852768.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
![エッラ・マリエ・ハエッタ・イーサクセンさん(右から2人目)と自然と青年団体のギルベール代表 筆者撮影](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/abumiasaki/00370377/image-1697201909392.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
活動の中心人物のひとりであるサーミ人のエッラ・マリエ・ハエッタ・イーサクセンさんは、仲間たちの前で泣きながら「11の省庁を封鎖できたことを誇りに思う。けれど、またここまでしなければいけなかったことが辛い」と話し、王宮から返事がくるまで、王宮広場でみんなで静かにずっと待とうと呼びかけた。
![参加者の表情には疲労が漂う 筆者撮影](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/abumiasaki/00370377/image-1697202131433.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
![サーミ国旗の布を地面に広げている。疲労で寝ている若者もいる 筆者撮影](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/abumiasaki/00370377/image-1697202167834.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
![筆者撮影](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/abumiasaki/00370377/image-1697202213675.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
Photo&Text: Asaki Abumi