水道メーターの誤設置で2軒分の水道代支払い。過去にはメーターが逆回転し126万9069円請求の例も
水道メーターの検針に基づき水道料金が決まっている
9月29日、延岡市上下水道局は、水道メーターの取り付けミスで、24年間にわたって市内の1軒の住宅に2軒分の水道代を請求していたと発表しました。
「メーター誤設置で24年にわたり水道代を過大請求 住民も気づかず」(朝日新聞デジタル/2023年9月30日)
1999年に上下水道局が配水管の移設工事を行った際に、水道メーターの設置場所を誤ったため、1軒に2軒分の水道代が請求されることになりました。
水道メーターは、宅地内のメーターボックスのなかにあります。集合住宅の場合は、全体を管理する水道メーター、部屋ごとの水道メーターが設置されています。水道メーターは通過する水で使用量を測定し、2か月に1度の検針に基づいて水道料金が決まります。
お隣さんの水道料金を支払い合うケースも
ですが、水道メーターの誤設置によって、誤った料金を支払った(請求された)ケースは過去にもありました。
2016年、石川県能美市で、6160円の水道料金を、126万9069円と請求されたケースがありました。メーターを逆向きに取り付けたため、メーターが逆回転し、23立方メートルの使用量が4999立方メートルと記録されました。
2009年、山口県周南市で、市営住宅で隣同士だった2世帯が、7年間にわたって互いに相手の水道料金を払い続けていたことがわかりました。これも水道メーターの取り付けミスです。2人暮らし世帯と5人暮らし世帯だったため、水の使用量に違いがあり、実際の料金に比べて計19万4600円の差額が生じていました。
2007年、鳥取県米子市では、1本の水道管に誤って2個の水道メーターを取り付けてしまったために、7年間で水道料金を28万円多く請求されていたことがわかりました。
水道メーターのチェックで漏水確認もできる
水道料金の誤設置はあってはならないことですが、水道メーターを見ることで、漏水をチェックすることもできます。いつもに比べて水道料金が高い(水の使用量が多い)と感じたら、
1)すべての水道の蛇口を閉める
2)水道メーターのパイロットを見る
3)パイロットが回っていれば漏水の可能性がある
このような場合、水道局に連絡しましょう。パイロットの動きはわずかでも、長い年月には莫大な量になり、その分、以下のように料金もかかってしまいますから注意が必要です。