「会社員でも出世しそう芸人ランキング」から、出世しそうな人の共通点を考える
9月6日、「会社員でも出世しそう芸人」ランキング10が発表されました。(引用元:「会社員でも出世しそう」芸人1位) 詳しいランキングは以下の通りです。
1位 劇団ひとり 230pt
2位 バカリズム 169pt
3位 山崎弘也(アンタッチャブル)135pt
4位 高橋茂雄(サバンナ)93pt
5位 又吉直樹(ピース)79pt
6位 若林正恭(オードリー)78pt
7位 綾部祐二(ピース)59pt
8位 土屋伸之(ナイツ)58pt
9位 川島明(麒麟)54pt
10位 塙宣之(ナイツ)51pt
記事では、共通点として「頭の回転が速い人」「上司から気に入られそう」の2つのポイントが挙げられています。劇団ひとりさんをはじめ、ランキングに入った芸人の皆さんに共通していることであり、確かにそうかもしれません。しかし現場でコンサルティングしている身からすると、そうとは限らない、と私は考えています。
芸人ですから当然「コミュニケーション能力」「人間関係構築能力」に長けている人が多いのは当然。しかし実際の現場では、そのような能力がなくても出世するケースは多々あります。【ないよりはあったほうがいい】というファクターだと考えたほうがよいでしょう。特に「上司から気に入られる」「上司とうまくやれる」という部分が気になります。世間一般的な印象はそうかもしれませんが、現実は異なります。
たとえばサッカー日本代表の常連でたとえてみるとわかりやすいかもしれません。近年、代表キャプテンの座にいる長谷部誠選手は、頭の回転が速そうですし、上司(監督やコーチ?)ともうまくやれそうな印象があります。それでは不動のエースである本田圭佑選手はいかがでしょうか。頭の回転は速そうですが、強烈な個性があるため、上司とうまくやれるかどうか、気に入られるかどうかは別問題と言えるでしょう。上司(監督)次第かもしれません。しかしどちらも会社に所属しているのであれば出世すること間違いありません。実力があるし、実績も残しているからです。
実力、スキル、才能、実績、経験……等は、出世するうえでとても重要なファクターです。しかし今回、私が強調しておきたいのは「リーダーシップ」。出世するということは、「ヒトの上に立つ」ポジションに就くということ。部下を持ち、その部下たちを育成するという責務を与えられます。前出した長谷部選手や本田選手なら強いリーダーシップを発揮しそうですので、そういう意味でも合格点と言えます。
ハッキリ言って、「上司ウケ」は良くても、組織をまとめられない、部下育成ができない人を出世させると、経営者や幹部はとても苦労します。
今回のランキングは「上司との関係性」が色濃く反映された結果となりましたが、「部下との関係性」という要素で見てもいいかなと思いました。つまりリーダーシップはどうか、組織をまとめる力量はどうか、ということです。ファシリテーション能力に定評がある、有吉弘行さんや、くりいむしちゅーの上田晋也さんがランキングに入ってもよいかな、と。上司の立場からだと、扱いづらいとは思いますが。