沖縄の桜観測 日当たりの影響も
沖縄の桜とは?
沖縄の桜はカンヒザクラ(寒緋桜)、ヒカンザクラ(緋寒桜)といって1月に花を咲かせます。日本では沖縄や奄美地方で見られ、南国らしく鮮やかな濃いピンク色、下向きに咲くのが特徴です。
各地で”観測なし”も
桜の開花は、気象台の観測の対象となる標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態で、満開は標本木で80%以上のつぼみが咲いた状態を表しています。
南大東島では、昨シーズンに満開の観測はなく、今シーズンは開花・満開ともに観測がなく、宮古島・石垣島は昨シーズンに満開の発表がありませんでした。
日当たり悪く影響も
南大東島では、今シーズンは開花の発表がなく、満開の発表は昨シーズンからありません。南大東島地方気象台に伺ったところ、「今シーズンは、標本木は1~2輪程度しか咲かなかった。副標本木や近くにあったその他の桜は咲いた。」とのことで、要因として考えられるとしたら「日当たりが悪く、老木も影響しているのではないか」ということです。標本木は50年以上経っているかもしれないとのことで、「今後も同じ状況が続くなら副標本木も検討していく」とのことです。
宮古島と石垣島は、昨シーズンは満開の発表がなかったものの、今シーズンは満開の観測がありました。気候や環境の変化の違いがあったのか、宮古島地方気象台と石垣島地方気象台に伺ったところ、「特に思い当たるものはない。今シーズンは開花・満開があったが、昨シーズンからの標本木の変更などはない」とのことでした。
桜の観測 新平年値へ
桜の開花や満開の発表時には、”平年よりも〇〇早い(遅い)”など、平年値との差もお知らせしています。平年値は10年毎に変更があり、今年はちょうど節目の年にあたります。気象庁によりますと、今年の5月19日から、新平年値を使用します。(統計期間:1991年~2020年)
平年値の更新について ~平年値(統計期間1991〜2020年)を作成しました~(気象庁HPより引用)
沖縄の桜の”開花”の新平年値(新平年値と現平年値の差)
・那覇 1月16日(-2)
・宮古島 1月17日(+1)
・石垣島 1月18日 (+2)
・南大東島 1月20日 (±0)
沖縄の桜の”満開”の新平年値(新平年値と現平年値の差)
・那覇 2月4日(±0)
・宮古島 2月9日(±0)
・石垣島 2月10日 (+5)
・南大東島 2月5日 (+3)
新しい平年値は、那覇の開花を除いて、変更なしかこれまでよりも遅くなっています。来シーズンは、新平年値と共に、沖縄県内全域での開花・満開の発表があるのか注目したいと思います。
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