楽天モバイルのキャリア決済で出来ることは?iPhoneで使えるの?
楽天モバイルのキャリア決済で出来ることと出来ないことについてまとめています。
楽天でも始まったキャリア決済
携帯電話サービスで先行した大手3社はキャッシュレス決済の仕組み構築時に、様々なサービスで利用可能な「キャリア決済」と呼ばれる仕組みもほぼ同時期に構築しました。
ネット通販だけでなくコンビニなどの「QRコード決済」などとも呼ばれるとても簡単に利用可能な支払いの仕組みを、支払いを「携帯電話料金と一緒に払える」後払いシステムとしてまとめたサービスもあります。
その結果、各種キャッシュレス決済システムが乱立する状況を生み出す一因ともなってしまった感はあるものの、それぞれのキャリア決済は一度セットアップしてしまえばとても楽に使える便利な生活インフラになったと思います。
そのようなキャリア決済の仕組みを楽天モバイルも準備しました。
当然のように「楽天経済圏」での利用が便利かつおトクになるシステムにまとめられています。この点は楽天らしい上手なユーザー囲い込みのやり方ですね。
楽天モバイルキャリア決済で出来ること
楽天モバイルのキャリア決済は、
・Google Playストアで購入したものの支払い
・LINEコインの購入
・YouTubeプレミアムの支払い
・一部ネットサービス
に利用できます。
これらの支払いは楽天SPUの対象になります。
X(旧:Twitter)も更新しています。
楽天モバイルキャリア決済で出来ないこと
楽天モバイルのキャリア決済は他社のキャリア決済サービスと比べて後発なこともあり、実はまだまだ使える範囲の制限は大きめです。出来ないことが結構残っているのです。
とても意外な感じがしますが、楽天市場の決済でもまだ利用ができないようです。これも含め、2024年秋時点で楽天モバイルのキャリア決済では使えない機能、制約事項もまとめておきましょう。
- iPhoneでの利用
- Amazonなどネット通販決済
- リアル店舗でのキャッシュレス決済
- (比較的多くの)ネットサービスの利用料金決済
- 楽天モバイルの利用料金支払い方法が銀行引き落としの場合にはキャリア決済が利用不可
現時点の楽天モバイルのキャリア決済にはこれらの割と大きな制限が残っています。まだ他の携帯電話キャリア3社のキャリア決済とは同列で考えない方がいいでしょう。
特に日本ではシェアが非常に高いiPhoneに未対応な点はかなり痛いポイントと言えます。携帯電話ユーザーの半分近くが恩恵にあずかれないわけですから。
iOSのセキュリティまわりの作りがシビアでソフトウェア開発に制約が多いという条件はあるものの、楽天モバイルはその他の部分でもiOS対応に遅れが見られます。iPhoneユーザーは必要なサービスが利用可能かどうか契約前の確認が必要でしょう。
Apple社はiOSのポリシーとして、ユーザーの便利性を犠牲にしてでもセキュリティを優先する方向性を採っています。このためiPhoneのアプリなどの開発に難しい部分が出ることは理解出来るのですが、なんとかそこは乗り越えて頑張ってほしい部分ですね。
また、楽天モバイルのキャリア決済を使うためには携帯電話料金の支払い方法をクレジットカードまたはデビッドカードにする必要があります。銀行の口座引き落としのままでは利用ができません。
この点でも他キャリアのキャリア決済に後れを取るカタチになってしまっているのが残念です。また、ネット通販の決済対応への遅れも割と目立ちますので、導入を考えるユーザーはこちらにも注意が必要でしょう。
微妙に分りにくい楽天の決済サービス
では楽天系の決済機能ではリアル店舗でのキャッシュレスサービスができないかというとそんなこともなく、「楽天Pay」のサービスが準備されています。こちらはすべての大手コンビニで利用できますし、スーパーやドラッグストア、多くの家電量販店で普通に利用可能です。
ですが、同じ楽天のサービスなのに楽天モバイルのキャリア決済と楽天Payはリンクしていません。利用出来るサービス・お買い物の範囲がそれぞれ違っています。
対応サービスの守備範囲は今のところ完全に切り分けられている感じで、楽天モバイルのキャリア決済はネットのサービスに集中。楽天Payのほうは実店舗がメイン、というカタチを取っているようです。
ただ、楽天Payと楽天モバイルのキャリア決済のキャリア決済の両方を利用しても、実は多くのネット通販をカバーできません。代表的なところではAmazonで使えないのです。
一般的な目的で使える楽天系の決済サービスが2系統並行して動いている関係もあって、どこでどちらが使えるのか迷いそうな感じもなきにしもあらず。少しこの辺りを整理してもらえると嬉しい気がします。あるいはサービスの統合を図ってもらう、等々。
しかし、よくよくチェックしてみると他の3つのキャリアの中でも、キャリア決済サービスとキャッシュレス決済サービスがほぼ完全に統合されているのはドコモのd払いだけなのかもしれませんね。
d払いのサービス内容・範囲に対し、auはau Payとauキャリア決済が、ソフトバンクにはPayPayとソフトバンクまとめて支払いがありますから。楽天系も後者に近いサービス形態をとっていますので、この観点では他社に肩を並べていると考えていいかもしれません。
楽天系決済サービスの使い分け
楽天系の決済サービスは利用可能な範囲から見ると楽天Payがあくまでメインで、現時点で楽天Payがカバーできていない部分の一部をキャリア決済で補う形の役割分担を行う、という方向で完全に割り切っているようにも見えます。その部分の分りにくさには目をつぶっているような。
ですので、ユーザーの使い分けもそれにならう形で、通常は楽天Pay、それでは足りないケースがあるユーザーのみキャリア決済も併用、という形で対応しておくのが正解なのでしょう。
支払い機能単体で考えると、現時点では実のところ楽天モバイルのキャリア決済でなければ出来ない、そのサービスが必須といったものはありません。クレジットカードを持っているユーザーならクレカの機能だけで対応できます。
とはいうものの、現時点では楽天モバイルキャリア決済は楽天SPU対応でかつポイント還元率の各種優遇策が設定されています。楽天ポイント獲得効率を最大化したいのでしたら楽天モバイルのキャリア決済を導入する価値は十分にあります。追加で導入コストがかかるわけではありませんし。
もしかしたら現時点の楽天モバイルキャリア決済の一番効果的な活用方法は、「楽天市場でのお買い物のポイント還元率アップのためのトリガー」ということになるかもしれませんね。
楽天モバイルのキャリア決済は、楽天ポイント獲得の工夫を楽しみたい方にも新しく面白い選択肢になってくれるかもしれません。