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大谷翔平の犬に対抗!? こちらも満票でMVPのアクーニャJr.は両隣にライオンと虎

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)Sep 12, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズンのリーグMVPは、それぞれ、大谷翔平(前ロサンゼルス・エンジェルス/現FA)とロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)が受賞した。2人とも、30人の記者全員から1位票を得た。MVPの投票は、各記者が1位から10位までの選手を挙げる。受賞するのは、1位票が最も多い選手とは限らない。合計ポイントが最多の選手だ。

 同じシーズンに両リーグとも満票の選出は、史上初。これまでの満票MVPは、こちらにリストを記載した。

「大谷翔平の満票MVP2度は史上初だが、過去にはそれに近い「満票」と「あと1票で満票」の選手がいた」

 投票結果の発表に際し、大谷は、MLBネットワークの中継に、犬とともにリモート出演。一方、母国のベネズエラに戻っていたアクーニャJr.は、受賞の直後に、ウィンター・リーグの試合でホームランを打った。MVPの祝砲といったところだ。

 さらに、ブレーブスは、大谷に対抗しようと思ったのかどうかはわからないが、Xにこんな画像をアップしている。アクーニャJr.の両隣にいるのは、ライオンと虎だ。

 今シーズン、アクーニャJr.は、リーグ4位の41本塁打と1位の73盗塁を記録し、史上初の「40-70」を達成した(「40-40」としては史上5人目)。出塁率.416とOPS1.012は、リーグで最も高かった。大谷とアクーニャJr.、どちらのパフォーマンスが上だったのかはさておき、選手たちが両リーグで1人を選ぶ「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」は、アクーニャJr.が受賞。その前に発表されたスポーティング・ニューズの同名の賞も、アクーニャJr.が手にした。

 この2つの「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」は、過去2年も、同じ選手が揃って受賞している。2年前は大谷、昨年はアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)だ。もっとも、いつもダブル受賞とは限らない。3年前は、プレーヤーズ・チョイスの受賞者がフレディ・フリーマン(当時アトランタ・ブレーブス/現ロサンゼルス・ドジャース)で、スポーティング・ニューズの受賞者はホゼ・アブレイユ(当時シカゴ・ホワイトソックス/現ヒューストン・アストロズ)だった。

 なお、大谷とアクーニャJr.については、こちらでも書いた。

「MVPの大谷とアクーニャJr.はともに5年前の新人王だが、アクーニャJr.がFAになるのは5年後!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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