33歳の先発投手が3年5100万ドルの延長契約を手にする。年齢はFAの菊池雄星と半月違うだけ
11月3日、カンザスシティ・ロイヤルズは、マイケル・ワカと3年間の延長契約を交わしたことを発表した。
昨オフ、ロイヤルズは、2年3200万ドル(2024~25年)の契約でワカを迎え入れた。この契約は、2年目の2025年が年俸1600万ドルの選手オプションだった。
今回の延長契約は、2025年と2026年の各年俸が1800万ドルで、2027年は年俸1400万ドルだ。そこに、2028年の球団オプション、年俸1400万ドル(解約金100万ドル)がついている。
ロイヤルズに球団オプションを破棄されても、ワカは、1800万ドル+1800万ドル+1400万ドル+100万ドル=5100万ドルを手にする。3年5100万ドルは、それを意味している。
現在の年齢は33歳。これは、ヒューストン・アストロズからFAになった菊池雄星と同じだ。それぞれの誕生日は、ワカが1991年7月1日、菊池は1991年6月17日なので、2025年のシーズン年齢(6月30日時点)は33歳と34歳ながら、実際の年齢は半月しか違わない。シーズン年齢は、公式なものではないが、レギュラーシーズンの真ん中ということで、一般的に、6月30日時点の年齢を表記する。
2022年以降、ワカは、3シーズン続けて防御率3.35未満を記録している。2024年の3.35は、3.348…だ。それに対し、菊池の防御率は、3シーズンとも、ワカより高い。2022年が防御率5.19、2023年が防御率3.86、2024年は防御率4.05だ。
一方、ここ2シーズンの各イニングと3シーズンの合計イニングは、菊池のほうが多い。奪三振率は、3シーズンとも菊池が上。与四球率も、ここ2シーズンは菊池がワカを凌ぎ、2024年に限ると、FIPも菊池のほうが低い。また、ワカは右投手、菊池は左投手だ。
FIPは、フィールディング・インディペンデント・ピッチングの略。ざっくり説明すると、守備の要素をできる限り排除した防御率だ。
今オフ、菊池は、ワカの3年5100万ドルを超える契約を手にするのではないだろうか。ワカと同じ3年契約なら、総額は6000万ドルを超えてもおかしくない。
ちなみに、菊池の前回の契約は、3年3600万ドル(2022~24年)だった。2024年の夏に、トレードでトロント・ブルージェイズからアストロズへ移った。直近のシーズン途中に移籍したので、今オフのクオリファイング・オファーの対象にはならない。