元MVPが年俸2750万ドルのオプションを行使し、カブスの外野トリオは確定。鈴木誠也はDHの可能性大
コディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス)は、今オフのFA市場には出ない。
今年2月、ベリンジャーとカブスは、3年8000万ドル(2024~26年)の再契約を交わした。この契約は、1年目が年俸2750万ドルで、2年目と3年目は選手オプション。それぞれの金額は、2025年が年俸2750万ドル(解約金250万ドル)、2026年は年俸2500万ドル(解約金500万ドル)だ。
ベリンジャーは、2025年の選手オプションを行使した。
2022年までは、ロサンゼルス・ドジャースでプレーしていた。メジャーリーグ1年目の2017年に新人王を受賞し、2019年はMVPに選ばれた。だが、2021~22年は大不振に陥り、ドジャースにノンテンダー(契約解除)とされた。
FAとなったベリンジャーは、1年1750万ドル(2023年)の契約でカブスに入団し、打率.307と出塁率.356、26本塁打、OPS.881を記録した。新人王とMVPのシーズンと比べると、2017年が打率.267と出塁率.352、39本塁打、OPS.933、2019年は打率.305と出塁率.406、47本塁打、OPS1.035なので、ホームランは少なめだが、復活を遂げた。シーズンが終わると、契約についていた2024年の相互オプション、年俸2500万ドル(解約金500万ドル)を破棄し、2月にカブスへ戻った。
2024年は、前年と同じく130試合に出場し、打率.266と出塁率.325、18本塁打、OPS.751。不振とまではいかないものの、スタッツは下降した。FAにはならず、選手オプションを行使したのは、これが大きな理由だと思われる。
ベリンジャーは、まだ29歳だ。来オフのFA市場に出ても、大型契約を手にするチャンスはある。
ベリンジャーの残留により、カブスの外野は、ほぼ確定した。レフトがイアン・ハップ、センターがピート・クロウ-アームストロング、ライトはベリンジャーだ。この並びは、2024年の8月中旬以降と同じ。この間、鈴木誠也は、DHとして出場した。引き続き、来シーズンもそうなりそうだ。ベリンジャーは、外野3ポジションだけでなく一塁も守れるが、一塁にはマイケル・ブッシュがいる。
ちなみに、2024年にカブスで20本塁打以上は3人。ハップが25本、鈴木とブッシュは21本ずつだ。鈴木の打率.283と出塁率.366、OPS.848は、いずれも、カブスで50打席以上の17人のなかで最も高く、ナ・リーグで規定打席以上の67人中、9位と8位、8位に位置した。