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CGとインタラクティブ技術の国際会議SIGGRAPHAsiaが東京とオンラインで初のハイブリッド開催

五十嵐悠紀お茶の水女子大学 理学部 准教授
12月に東京開催のSIGGRAPH Asia 2021。(画像提供:SA)

初のハイブリッド開催のSIGGRAPH(シーグラフ)

ACM SIGGRAPHはコンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術が発表される世界最大の国際会議で、48年前から毎年北米で開催されてきました。2008年からはSIGGRAPHのアジアイベントとして「SIGGRAPH Asia」が毎冬に開催されています。2年目の2009年には横浜で、2015年には神戸、2018年には東京、今年は4度目の日本開催です。

参考:国際会議SIGGRAPH Asia2021の概要と参加ノウハウについてのセミナー開催が決定 ( 2021年7月8日(木))

コロナ禍で、SIGGRAPH2020, SIGGRAPHAsia2020, SIGGRAPH2021とオンライン開催でしたが、今回初めて、東京国際フォーラムとオンラインをつないだハイブリッド開催となりました。

12月14日~17日に開催されるハイブリッド開催のシーグラフの様子を少しご紹介したいと思います。

第14回 ACM SIGGRAPH アジアにおけるコンピュータ・グラフィックスとインタラクティブ技術のカンファレンス・展示会が、12月14日から17日まで、東京国際フォーラム会場およびオンラインでハイブリッド開催されます。

毎年開催されるこのイベントには、研究、科学、アート、アニメーション、ゲーム、インタラクティブ技術、教育、最先端技術分野といった業界を牽引する著名人に加え、各業界の技術者やクリエイティブなプロフェッショナルが国内外から一堂に会する見込みです。

SIGGRAPH Asia ご参加の皆様へのページより)

日本語での同時通訳のセッションが多数用意されるなど、来場参加型の企画が盛りだくさんとなっています

SIGGRAPH Asia 2021のTeaser Videoはこちら。

現地とオンラインをつなぐテクニカルペーパーセッション

最先端の技術論文が発表されるテクニカルペーパーセッションでは、オンラインプラットフォーム上に事前に発表動画が掲載され、学会当日はQ&Aセッションが開催されます。テクニカルペーパーのページからすでに採択論文の概要は見ることができます。また、テクニカルペーパーに採択された論文を紹介するTechnical Papers Trailerはこちら。

12月14日~17日に10時~14時に開催されるQ&Aセッションでは、オンラインだけでなく、現地にも「オンサイトセッションチェア」を配置し、現地とオンラインをつなぐ工夫を行います。オンサイトセッションチェアは、日本国内で活躍するその分野の研究者が担当します。

また、同日14:30~17:30に同会場において、Birds of Feather(BOF)として、テクニカルペーパーをより知ることができるイベントが企画されています。

『Technical Papersを知る』

今回発表されるテクニカルペーパーの内容について、国内の専門家が日本語で解説します。

研究の背景や意義、第三者から見た印象などを含めたオフラインならではのトークを予定しています。

講演者:(五十音順)

安東遼一(ZOZO, Inc)、五十嵐健夫(東京大学)、梅谷信行(東京大学)、岡部誠(静岡大学)、金森由博(筑波大学)、栗山繁(豊橋技科大)、土橋宜典(北海道大学)、三谷純(筑波大)、他(随時更新中)

その日の午前中の論文を中心に、その研究のどこがすごかったかの解説や、裏話、過去の研究、当日のQ&Aセッションの様子などをその分野の先生方に語っていただくというもので、日本語での解説(オンライン配信なし)となっています。

※ご参加にはSIGGRAPH Asiaのテクニカルペーパーセッション、BOFへの会場アクセス権のあるパスが必要です。早期申込割引料金は11月14日までです。

学生とプロダクションをつなぐ現地イベント

学生とプロダクションをつなぐ現地イベントも企画されています。

『学生集まれ!プロダクションミートアップ』

日時:12月15日(水)16日(木) 16:30~18:00

https://www.cgarts.or.jp/seminar/information/211215/

この機に全国から集まる先生や学生、プロダクションの皆さまの交流の場を創出したい!そんな思いから集まってワイワイ話せる場をSA2021ローカルコミッティとCG-ARTSがつくります。

リクルーティングを含めた産学交流の機会として、活用ください。

プロダクションの方は、職種のわかる大きな名札をご用意しますので、当日はそれを付けてご参加いただきます。学生さんの抱えている悩みや課題、制作した作品をみていただくなどフリーディスカッションの場となります

交流がしやすいように3つのコーナー「コンシェルジュコーナー」「ポートフォリオコーナー」「プレゼンコーナー」が用意されます。

参加登録の方法は?

参加登録についてはこちらから。https://sa2021.siggraph.org/jp/registration-travel/registration-categories-fees

早期申込割引料金は、日本時間の2021年11月14日23時59分までとなっているのでご注意ください。

お茶の水女子大学 理学部 准教授

東京大学大学院工学系研究科博士課程修了.博士(工学).日本学術振興会特別研究員PD, RPD(筑波大学), 明治大学総合数理学部 専任講師,専任准教授を経て,現職.未踏ITのPM兼任.専門はヒューマンコンピュータインタラクションおよびコンピュータグラフィックス.子ども向けにITを使ったワークショップを行うなどアウトリーチ活動も行う.著書に「AI世代のデジタル教育 6歳までにきたえておきたい能力55」(河出書房新書),「スマホに振り回される子 スマホを使いこなす子 (ネット社会の子育て)」(ジアース教育新社),「縫うコンピュータグラフィックス」(オーム社)ほか.

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