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コンピュータグラフィックスの国際会議SIGGRAPH Asia 2024の見どころ #専門家のまとめ

五十嵐悠紀お茶の水女子大学 理学部 准教授
国際会議 SIGGRAPH Asia 2024 HPより

いよいよ来週、12月3日(火)から4日間にわたり開催される、コンピュータグラフィックス(CG)とインタラクティブ技術の国際会議SIGGRAPH Asia 2024。技術論文、ポスター発表、企業展示、リアルタイムライブ、アニメーションフェスティバル……と、様々な形態の発表があり、1万人の参加者が見込まれている。初めて参加する人も多いが、どこを見て良いか迷うのではないだろうか。本記事では、ローカルコミッティ(現地委員)を担当する筆者が、4日間の見どころを紹介する。

ココがポイント

研究者に加え、CGプロダクションやゲーム会社に勤務するエンジニア、アーティスト、(略)学生など、多様なバックグラウンドをもつ人々が集まります。
出典:CGWORLD.jp「CG映像業界のテクニカル系の仕事を探る第6回 五十嵐 悠紀先生&手島孝人氏に聞く、SIGGRAPH Asia 2024の楽しみ方」2024/11/5(火)

テクニカルペーパーセッション

テクニカルペーパーの研究の背景や意義、そのインパクトについての解説を含んだオフラインならではのトークを予定しています。
出典:Digging into the Technical Papers (in Japanese)『テクニカルペーパーを知る』

全国から集まる先生や学生、プロダクションの皆さまの交流の場を創出したい!(略)産学交流の機会として、活用ください。
出典:CG-ARTS「SIGGRAPH Asia 2024 プロダクション ミートアップ」

SIGGRAPH本体のElectronic Theaterで上映された作品は、アカデミー賞 短編アニメーション部門 ノミネート作品の選考対象になるので、世界各国から優れた作品が集まります。
出典:CGWORLD.jp「Computer Animation Festival Chairの伊藤より子さんに聞く、SIGGRAPH Asia 2024の楽しみ方」2024/11/21(木)

リアルタイムライブ

エキスパートの補足・見解

まずは何と言っても最先端の技術論文の発表である「テクニカルペーパー」。初日の午前中には「Technical Papers Fast Forward」と呼ばれる全論文のショートプレゼンがあり、これは欠かせない。また英語が苦手な人は、毎日夕方に4日間開催されるBirds of Feather (BOF)テクニカルペーパーを知るがお勧め。その分野の専門家が日本語で解説してくれるというイベントである。

新たな人と出会いたい・交流したいという人には、全国から集まる先生や学生、プロダクションの皆さまの交流の場を提供している「プロダクションミートアップ」がお勧め。貴重講演のイッセイミヤケの宮前 義之氏、ソニーグループ CTOの北野 宏明氏、アカデミー賞ノミネートプロデューサーのジンコ・ゴトウ氏のトークも忘れずに。インタラクティブ技術を体験できるEmerging Technologies(E-tech)もぜひ回ってみよう。コンピュータアニメーションフェスティバルのエレクトリックシアターを見て、4日目の最後を締めくくるのは「Real-Time Live!」。 その名の通りリアルタイムのデモンストレーションが求められるので技術的な難易度は高いが、成功したときのインパクトは絶大。ぜひ現地でその迫力を体感してほしい。

お茶の水女子大学 理学部 准教授

東京大学大学院工学系研究科博士課程修了.博士(工学).日本学術振興会特別研究員PD, RPD(筑波大学), 明治大学総合数理学部 専任講師,専任准教授を経て,現職.未踏ITのPM兼任.専門はヒューマンコンピュータインタラクションおよびコンピュータグラフィックス.子ども向けにITを使ったワークショップを行うなどアウトリーチ活動も行う.著書に「AI世代のデジタル教育 6歳までにきたえておきたい能力55」(河出書房新書),「スマホに振り回される子 スマホを使いこなす子 (ネット社会の子育て)」(ジアース教育新社),「縫うコンピュータグラフィックス」(オーム社)ほか.

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