湖西の人気店、とも栄さんのどら焼き「雲平さん」はANA国際線ファーストクラスにて提供された実力派
一年通じて、雄大な水景で観光客を魅了する琵琶湖。長期休暇や行楽シーズンとなると、湖西と称される滋賀県高島市にも風光明媚な琵琶湖をはじめとする湖畔の景観を求めて沢山の観光客が訪れます。
その観光客をはじめ、地元の方々からも長年愛され続けているお店が「とも栄」さん。昭和7年創業のお店には、洋菓子や和菓子、更にはその枠にとらわれない新しい発想のお菓子など、訪れる人の多彩なニーズに答えてくれるようなラインナップも充実。
更には関西、関東を中心とする百貨店での催事やポップアップストアの出店、オンラインストアなど、高島市の美味しさをふんだんに盛り込んだお菓子を展開しています。
その中から今回は、ANA国際線ファーストクラスでも提供された実績と人気を誇る商品「雲平さん」をご紹介。
手に取った瞬間、その軽やかさに仄かな驚きとときめき。栗皮のような深みのある焼き色と、内側から覗く金糸雀色の対比も個人的にお気に入りなポイントです。中央の膨らみから描かれるなだらかな曲線と、淵の皮と皮が閉じている箇所みると、職人さんがひとつひとつ皮に餡子を包んでくださっているのだなぁと実感。
そして手に取った瞬間の軽やかさの理由が判明するのはここから。ふわっふわなのにしっとりとしていて、尚且つくどい甘味は皆無。香ばしさのあとから追いかけてくる蜂蜜が奥行を持たせているような満足感。更に、丹波大納言の特徴でもある粒の大きさを活かした粒餡も秀逸。ふっくらとした小豆は薄い皮にも関わらず綺麗な形を保ちつつ、瑞々しさと栗のほろほろとした素朴な旨味を活かしてくれる存在感。
皮も粒餡も、それぞれひとつひとつの素材の持ち味を活かしつつ、素朴さだけでは終わらせないお菓子としての甘味のバランスもとれたどら焼きでした。
大きい小さい、しっとりにふわふわ。好みはそれぞれかとおもいますが、「ふわふわ系のどら焼きで美味しいのはどれ?」と聞かれたら、候補の一つとして挙げたくなるような銘菓です。