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片づけのプロが知っている、モノが多い家が保つことのできてないバランスとは?

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけて家をキレイにしたいと思っているSさん(30代後半 中学生と小学生の母)の夫がSさんに対して

ゆっくりドラマを観たりソファーでくつろぐ時間があるなら、その時間を片づけにまわせば、家がキレイになるのではないか?

と言っていました。しかしSさんは大好きなドラマを観る時間まで奪われたくないといいます。

確かに、片づける時間を作ればその時だけはキレイになるかもしれません。でも、キレイな状態をキープできないと意味がありません。そこで、この女性の普段の生活の様子を聞いてみると他に改善が必要な所がありました。

セール品が大好きで、家はストックだらけ

普段から節約を心掛けているというSさん、お得な商品を手にするためにマメな情報収集を欠かしません。

シャンプーなどの日用品は、セール品を見たら今しか買えないかも思い、たとえ家にたくさんあっても買ってしまうそうです。

しかし買っても家の中にははっきりした置き場が決まっておらず、あちこちに押し込み廊下にもレジ袋にはいったままのストック品があります。

結局ストックがどのくらいあるかわからず、また新しいセール品を見つけては買ってしまうので、家のあちこちから様々な種類の洗剤、箱ティシュやシャンプーが大量に出てきます。

日用品だけではなく食品も同じです。カレールーは半年は買わないで済むのではないかというほどキッチンのいろんな引出しから何箱も出てきます。

入ってくるモノと出るモノの量のバランスが崩壊している

Sさん自身は、家が片づかない原因はモノの収納場所がハッキリ決まっていないからだと言いますが、明らかにモノの場所を決めることが不可能なくらいのモノが多く、家に入ってくるモノの量と消費して家から出ていくモノの量のバランスが完全に崩れているようでした。

「片づけ」と言ったら、使ったモノを元に戻したりあふれるモノをキレイに収納するイメージがありますが、買う量と消費する量のバランスが崩れていたら、片づけどころではなくモノは増える一方で、片づけても片づけても解決することはないでしょう。

モノの管理に時間を奪われたいか?

これまで私が伺うお宅のほとんどが、家に入ってくるモノの量と出ていく量のバランスが崩れているケースが多いです。

どの家も、捨てたり消費したりするモノの量より、確実に買ったりもらったり入ってくるモノの量が多く、家にあふれるモノの管理に追われイライラしたり、疲れた日々を過ごしています。

安易に家にモノが入ってくること、そしてモノがなかなか出ていかないことに目を向けず、収納道具やワザに頼ったり、収納スペースを増やすことは根本的な解決策ではありません。

モノが増えれば確実に管理に手間が増えます。家がいつも散らかっててなかなか疲れが取れないのは、入ってくるモノと出ていくモノの量のバランスが崩れ、家の中にどんどんモノが溜まり息苦しくなってているからかもしれません。

せっかくモノを管理するのであれば、どうでもいいモノではなく生活に必要だったり、大切なモノの管理に自分の時間を使いたいものですね。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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