アーモンドアイ、ジャパンカップを制し引退へ 2025年に初仔と新たな夢がみれるか
第40回ジャパンカップ(GI、11月29日、東京芝2400m)は一番人気のアーモンドアイが優勝した。勝ちタイムは2分23秒0。
好スタートを切ったアーモンドアイは、道中は好位5番手をキープ。キセキが大きく離して逃げたが、これがレースをひっぱるかたちになってレースが流れたので、結果的にはアーモンドアイにとっても好都合であった。
直線を向くと満を持して追い出しにかかり、ラスト100mで先頭に立つと2番手争いをする各馬を尻目に1着でゴールを駆け抜けた。完勝だった。
この日は今年の東京開催最終日。芝コースの内側は荒れており良発表のわりにタフさが求められたため、決してアーモンドアイが得意とする馬場ではなかったが、安定した走りで力の違いを見せつけた。
■2020年ジャパンカップ 優勝アーモンドアイ/JRA公式
アーモンドアイは牝5歳。馬主は有限会社シルクレーシング。生産はノーザンファーム(北海道勇払郡安平町)。父はロードカナロア、母はフサイチパンドラ。
通算成績は15戦11勝(重賞はGI9勝を含む10勝)。生涯総獲得賞金は19億1526万3900円。キタサンブラックの18億7684万3000円を抜き、JRA総獲得賞金歴代1位となった。
12月19日、中山競馬場で引退式
また、ジャパンカップのレース後にアーモンドアイの引退式が12月19日に中山競馬場で行われると発表された。
今後、19日までアーモンドアイは引退式にむけて軽いウォーミングアップ程度の調教を行いながら体調を整えていくことになるだろう。
■2020年ジャパンカップ優勝後のクリストフ・ルメール騎手のインタビュー/カンテレ競馬BEAT公式
順調なら初仔のクラシック挑戦は2025年
そして、気になるアーモンドアイの初仔だが、2022年に誕生した場合、順調であれば2024年で2歳になり競走馬としてデビューを迎える。
JRAの調教師は満70歳の時点で調教師免許を更新できなくなるため、現在の制度が続くならば、管理する国枝栄調教師の厩舎は2026年2月末で解散となる。
もしも、アーモンドアイの仔が国枝厩舎に管理されることになった場合、一緒にクラシックを戦えるのは2025年の1年のみとなる。アーモンドアイの仔を国枝師が育てる姿は見たいが、名門厩舎の解散は悲しい。その時が来てほしいような、来てほしくないような、何ともいえない気持ちになった。
ともあれ、無事アーモンドアイが新しい道で新たな成功をおさめることを心から祈りたい。
■2018年ジャパンカップふりかえり
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■2020年天皇賞(秋)ふりかえり
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■2020年ジャパンカップレース前の記事
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アーモンドアイGI9勝 全レース
■2018年 桜花賞(GI)
■2018年 オークス(GI)
■2018年 秋華賞(GI)
■2018年 ジャパンカップ(GI)
■2019年 ドバイターフ(G1)
■2019年 天皇賞(秋)(GI)
■2020年 ヴィクトリアマイル(GI)
■2020年 天皇賞(秋)(GI)
■2020年 ジャパンカップ(GI)