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アーモンドアイ、ジャパンカップで引退表明!無敗三冠2頭と対決、ラストランで歴代賞金王になるか!?

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
2018年、ジャパンカップ優勝時のアーモンドアイ(写真:中原義史/アフロ)

クラブがTwitterでアーモンドアイの引退を表明

 GI8勝のアーモンドアイが11月29日のジャパンカップを最後に引退、繁殖入りすることがわかった。アーモンドアイの次走は12月の香港国際競走とジャパンカップのどちらになるのか、注目されており、近日発表予定であった。

 筆者が引退を知ったのは、アーモンドアイを所有する有限会社シルクレーシングの公式Twitterだった。

 11月12日午前、アーモンドアイを管理する国枝栄調教師がアーモンドアイが休養しているノーザンファーム天栄(福島県)に出向き、同馬の状態をチェック。関係者と協議の上、ノーザンファーム天栄にて撮影された動画で引退が発表された。

「このジャパンカップを以て競走生活を終えるということが決まりましたので全力投球していきたいと思います。」(国枝栄調教師)

レースでは勇ましく、厩舎では大人しく可愛らしい

 クラブの規定では、牝馬は6歳3月までに競走生活を終えることになっており、ふさわしいレースの有無から、この秋冬のGIシーズンで引退すると思われてはいたが、実際にその時がくると何とも寂しいばかりだ。

 2歳から3歳にかけては、フラフラと走りながらも勝つ姿にハラハラさせられた。レースで全力を出すために厩舎に戻る前の検量室付近でスタッフたちは彼女の体に水をかけ、冷やした。真夏の熱射病対策以外でこのような光景が見られること自体、珍しかった。そのくらい、レースですべてを出し切ってしまうのだろう。

 それほど勇ましく激しいレースをするのに、厩舎に戻るとひじょうに大人しく、可愛らしい顔で佇んでいた。そして、そんなアーモンドアイを国枝師は「宝物」と絶賛した。

■2018年 桜花賞 優勝アーモンドアイ

■2019年 オークス 優勝アーモンドアイ

ジャパンカップを勝てば獲得賞金19億円超で歴代1位に

 アーモンドアイといえば既に2018年にジャパンカップを制しており、今回が二度目のチャレンジとなる。

 注目はなんといっても、すでに出走を表明しているコントレイル、デアリングタクトの無敗の三冠馬たちとの直接対決だ。アーモンドアイが最初にジャパンカップを制したときは3歳牝馬だったため、斤量は53キロに恵まれた。今回、同じ恩恵を受けるのはデアリングタクト。アーモンドアイは古馬牝馬のため斤量は55キロを背負っての出走となる。

 彼女がラストランを勝てば、芝のGI9勝となる。そして、獲得賞金は19億円を超えるため、歴代1位になる(現在の1位はキタサンブラックの18億7684万3000円)。

 とにかく。無事にラストランを終え、繁殖牝馬としての新たなステージに向け、トレセンを巣立って欲しい。

■2018年 ジャパンカップ 優勝アーモンドアイ

 

■2019年 ドバイターフ 優勝アーモンドアイ

■過去記事

アーモンドアイが天皇賞(秋)優勝でJRA初のGI8勝達成!明暗を分けたスタートとゴール前の攻防

■過去記事

女子高生が年上男たちをなぎ倒す!三冠牝馬アーモンドアイが驚異的レコードでジャパンカップを制覇

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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