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有馬記念で単勝1番人気と予想されたドウデュースが無念のリタイア #専門家のまとめ

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
2023年有馬記念、優勝したドウデュースと武豊騎手(右)/撮影:青山一俊

 速く走る馬ほど、故障のリスクは常につきまとうものだが、ドウデュースも残念ながらその例外ではなかった。

 20日午後、管理する友道師はドウデュースの有馬記念回避と引退式の中止を発表した。ドウデュースは前走のジャパンカップの後も順調に調整を進められており、今週水曜の最終追い切りでも好時計を叩き出した。しかし、20日金曜の朝にCウッドコースでキャンターを消化した後にプールへ向かう途中に歩様に異変が発見された。それを受け、オーナーサイドと友道師が協議の末、有馬記念は回避して引退することが決まった。

ココがポイント

友道康夫調教師の話(中略)「一番はファンの皆さまに申し訳ない気持ちです。」
出典:東スポ競馬 2024/12/20(金)

私はいつか、ドウデュースの子供で武豊ジョッキーを背にパリロンシャンで日の丸を上げるという夢の続きを目標に頑張ります。
出典:キーファーズサロン 2024/12/20(金)

2023年有馬記念(GⅠ) 優勝馬 ドウデュース / JRA公式

エキスパートの補足・見解

 GⅠ5勝の中でも特にドラマチックだったのは昨年の有馬記念だ。

 日本ダービー優勝後にチャレンジした凱旋門賞は19着惨敗。4歳になり京都記念は快勝したが、続くドバイターフは出馬投票後に左前肢跛行のため取消と、海外の舞台で歯痒い思いが続いた。2023年秋、雪辱戦となった天皇賞(秋)はレース直前に武豊騎手が馬に蹴られて負傷し急遽、乗り替わったが7着に敗れ、続くジャパンカップも4着に健闘するも日本ダービーでは負かしたイクイノックスには勝てなかった。

 そして、有馬記念。再び武豊騎手が手綱を取った。2番人気に支持されスタートは出遅れて後方からレースを進めたが、最終コーナーでは先団に取り着き、持前の末脚で見事に前をとらえた。後に2024年のジャパンカップのレース後、武豊騎手が「(有馬記念で)700m(いい脚が)もった」と話していたが、このロングスパートもその時点では鞍上も未知数だったようだ。

 予定されていた中山競馬場での引退式は中止。近日、栗東トレセンから種牡馬生活をおくる北海道・社台スタリオンステーションに向けて出発する。

 4年後、ドウデュースの産駒たちの走りに期待したい。おつかれさまでした。

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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