有馬記念で単勝1番人気と予想されたドウデュースが無念のリタイア #専門家のまとめ
速く走る馬ほど、故障のリスクは常につきまとうものだが、ドウデュースも残念ながらその例外ではなかった。
20日午後、管理する友道師はドウデュースの有馬記念回避と引退式の中止を発表した。ドウデュースは前走のジャパンカップの後も順調に調整を進められており、今週水曜の最終追い切りでも好時計を叩き出した。しかし、20日金曜の朝にCウッドコースでキャンターを消化した後にプールへ向かう途中に歩様に異変が発見された。それを受け、オーナーサイドと友道師が協議の末、有馬記念は回避して引退することが決まった。
ココがポイント
2023年有馬記念(GⅠ) 優勝馬 ドウデュース / JRA公式
エキスパートの補足・見解
GⅠ5勝の中でも特にドラマチックだったのは昨年の有馬記念だ。
日本ダービー優勝後にチャレンジした凱旋門賞は19着惨敗。4歳になり京都記念は快勝したが、続くドバイターフは出馬投票後に左前肢跛行のため取消と、海外の舞台で歯痒い思いが続いた。2023年秋、雪辱戦となった天皇賞(秋)はレース直前に武豊騎手が馬に蹴られて負傷し急遽、乗り替わったが7着に敗れ、続くジャパンカップも4着に健闘するも日本ダービーでは負かしたイクイノックスには勝てなかった。
そして、有馬記念。再び武豊騎手が手綱を取った。2番人気に支持されスタートは出遅れて後方からレースを進めたが、最終コーナーでは先団に取り着き、持前の末脚で見事に前をとらえた。後に2024年のジャパンカップのレース後、武豊騎手が「(有馬記念で)700m(いい脚が)もった」と話していたが、このロングスパートもその時点では鞍上も未知数だったようだ。
予定されていた中山競馬場での引退式は中止。近日、栗東トレセンから種牡馬生活をおくる北海道・社台スタリオンステーションに向けて出発する。
4年後、ドウデュースの産駒たちの走りに期待したい。おつかれさまでした。