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グラスナウとカーショウが復帰してもドジャースは先発投手をトレードで獲得する!? そうなると山本は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
山本由伸(手前)とクレイトン・カーショウ(右)May 7, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・ドジャースのローテーションに、タイラー・グラスナウクレイトン・カーショウが戻ってくる。ロサンゼルス・タイムズのマイク・ディジオバンナらは、7月24日の先発マウンドにグラスナウが上がり、その翌日にカーショウが投げる、と報じている。

 グラスナウの登板は、7月5日が最後だ。腰の張りにより、故障者リストに入った。カーショウは、シーズン初登板となる。昨年11月に左肩の手術を受けた。

 2人が復帰しても、ドジャースは、ワールドシリーズ優勝に向け、トレードで先発投手を獲得するかもしれない。7月21日にUSAトゥデイがサイトに掲載した、ボブ・ナイテンゲールの記事によると、ギャレット・クローシェイ(シカゴ・ホワイトソックス)かタリック・スクーバル(デトロイト・タイガース)を手に入れようとしているらしい。

 ナイテンゲールは、こう書いている。「ドジャースは、ホワイトソックスとブロックバスター(のトレード)について話し合っていて、そこには、クローシェイとセンターのルイス・ロバートJr.に、もしかすると、リリーバーのマイケル・コペックも含まれるかもしれない」「タイガースは、スクーバル(のトレード)に関して、ボルティモア・オリオールズとドジャースと話している」

 いずれかのトレードが実現すれば、ドジャースのローテーションには、グラスナウ、クローシェイかスクーバル、カーショウ、ギャビン・ストーンの4人が並び、残る1枠あるいは2枠は、ランドン・ナックジャスティン・ウロブレスキーの一方もしくは両方になると思われる。ファンサイデッドのロバート・マリーによると、ドジャースは、7月22日にジェームズ・パクストンをDFAとしたという。

 シーズン終盤に山本由伸が復帰すると、先発投手の人数は、さらに増える。その場合、ポストシーズンのローテーションは、5人なら、グラスナウ、クローシェイかスクーバル、カーショウ、ストーン、山本だろう。4人だと、このなかの1人はブルペンに回る。

 昨年のポストシーズンで、テキサス・レンジャーズとアリゾナ・ダイヤモンドバックスは、どちらも17試合を行った。フィラデルフィア・フィリーズは13試合、ヒューストン・アストロズは11試合。この4チームとも、先発投手として起用したのは4人だ。

 クローシェイは、昨シーズンまでリリーバーだった。一方、スクーバルの通算94登板中、リリーフ登板は3度だけ。2022年以降の55登板は、すべて先発マウンドに立っている。

 スクーバルがドジャースに加わると、山本は、復帰してもポストシーズンのローテーションには入れない、ということも――ローテーションから外れる「5人目の先発投手」が山本とは限らないものの――起こり得る。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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