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受刑者のホタテ加工が見送りへ なぜアウトか、法的な問題とは

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:イメージマート)

 政府は刑務作業の一環として受刑者にホタテ貝の殻むきなどの加工作業を行わせる方針だったが、これを見送った。海外の視点に立つと、法的な問題を指摘されるやり方だからだ。

どのようなプランだった?

 このプランは、ホタテ漁師や関連業者の救済策として、農林水産省や法務省が検討していたものだ。日本から中国にホタテ貝を輸出し、安い人件費で殻むきをさせ、加工品を中国や日本の国内外で流通させるといった「中国依存型ビジネス」を続けてきたものの、原発処理水の海洋放出に反発した中国が日本産水産物の輸入を全面停止した結果、大打撃を受けているからだ。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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