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約400年の歴史と味わいを銀座より「萬年堂本店」さんで頂く亥の子餅とお抹茶で贅沢な和のひと時を

柳谷ナオ和菓子ソムリエ・ライター

日々観光客が後を絶たない大人の町、銀座。有名ブランドの旗艦店から老舗料亭、スナックにバー、カフェ、そして百貨店などまさにお買い物天国。一丁目から八丁目まで綺麗に一列に並んでいるので、のんびり歩きながら…いわゆる「銀ブラ」をしつつ街の景観を楽しみながら、時には路地に入ったりなんかして。
そして、街歩きに欠かせないものといえばカフェ。ほっと一息つけるような、それでいて少し甘いものを口にできるような場所はないかと地図アプリを開いたことがあるのではないでしょうか。

新橋側、銀座7丁目にお店を構える「銀座萬年堂」さん。芸能界からも非常に信頼の厚い人気のお店、実は遷都と共に京都から東京(当初は八重洲)へ移ってきた亀屋和泉さんというお店が亀屋和泉萬年堂本店と名前を変え、更に現在は萬年堂本店として創業より約400年の月日を今もなお紡いでいます。

亥の子餅とお抹茶
亥の子餅とお抹茶

今回は萬年堂本店さんの上生菓子セットより「亥の子餅」をご紹介。

どこかあどけなさの残る佇まいの額には、可愛らしい三本線の焼き印が。ほんのり小豆色のお餅には、大納言小豆と笠間産の栗、そしてニッキを混ぜ込んでいるとのこと。このニッキの塩梅がまた素晴らしくて、華やかな香りの中にピリリとした刺激を感じ取った刹那、すぐにまろやかな甘味と栗のほろほろとした食感や香ばしさがすーっと広がっていくではありませんか。

綺麗で可愛らしい三本線
綺麗で可愛らしい三本線

ニッキが効いた餅皮には大納言小豆と笠間産の栗が
ニッキが効いた餅皮には大納言小豆と笠間産の栗が

菓子切りで分けた時はなかなか粘り気があるのでは?と思いましたが、いざ口の中へ迎えると、むちむちっという歯切れの良さ。舌先から上品な甘味が染みていくようなこしあんの甘露は、しばらく余韻として留まったあと、サッと一気に引いていく引き際の良さ。いつまでも口の中が甘い、という感覚は皆無です。

二膳目はほうじ茶
二膳目はほうじ茶

また、一膳目はお薄と注文した上生菓子、二膳目はほうじ茶とお干菓子のセットが提供されるのですが、同じく自慢のこしあんを砂糖衣で閉じ込めた石衣の「川止め」も絶品なのでぜひ。

向かって左側から黒胡麻のお煎餅・和三盆・川止め
向かって左側から黒胡麻のお煎餅・和三盆・川止め

お茶の時間にクラシカルな喫茶店でコーヒーとケーキ、というのも素敵ですが、ぜひ銀座を散策した際には、上質な器と和菓子を目と舌で愛でながら、甘いひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

ちなみにお抹茶のお茶碗は、笠間の工房にて萬年堂本店さんのために焼かれたものだとか。

笠間の工房・東風舎さんに誂えてもらったという抹茶茶碗
笠間の工房・東風舎さんに誂えてもらったという抹茶茶碗

<萬年堂本店>
公式サイト(外部リンク)
東京都中央区銀座7-13-21
03-6264-2660
11時~18時

和菓子ソムリエ・ライター

■年間400種を優に超える和菓子を頂く和菓子ソムリエ&ライター。美味しさだけではなく、職人さんやお店、その土地の魅力をいかに伝えるかに重きを置いて執筆中! ■製菓衛生士免許所持・製造・販売・百貨店勤務経験有 ■和菓子・お取り寄せ・お土産・アンテナショップ・都内物産展&催事・和菓子とお酒&珈琲&ノンアルコールとのペアリングなどの執筆や取材、監修を得意としています。

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