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162試合目の雨天中止により、史上7人目の「40-40」まであと1本でシーズン終了。二塁打も39本

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)Sep 28, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月29日、ヒューストン・アストロズとクリーブランド・ガーディアンズは、162試合目を行うことなく、レギュラーシーズンを終えた。

 この日に予定されていた試合は、雨天中止となった。後日開催の順延ではない。ワイルドカード・シリーズは10月1日から始まるので、9月30日に行うことも不可能ではないが、ア・リーグのポストシーズン進出6チームはすでに決まっていて、シード順も、9月29日に確定した。

 ガーディアンズのホゼ・ラミレスは、前日までに39本塁打と41盗塁を記録し、今シーズンの大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)に続く、史上7人目の「40-40」にリーチをかけていた。9月20日~28日の7試合は、打率.462(26打数12安打)。このスパンに、4本のホームランを打った。

 また、ラミレスは、9月28日の1打席目にシーズン39本目のホームランを打ったのに続き、最後の4打席目には、こちらもシーズン39本目の二塁打を記録した。

 9月29日の試合が中止にならなければ、ホームラン、盗塁、二塁打の「40-40-40」もあり得たということだ。こちらの達成者は、2006年に46本塁打と41盗塁、41二塁打のアルフォンソ・ソリアーノしかいない。

 1988年のホゼ・カンセコは、42本塁打と40盗塁、34二塁打。1996年のバリー・ボンズは、42本塁打と40盗塁、27二塁打。1998年のアレックス・ロドリゲスは、42本塁打と46盗塁、35二塁打。昨シーズンのロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は、41本塁打と73盗塁、35二塁打。今シーズンの大谷は、54本塁打と59盗塁、38二塁打だ。「40-40」を超えて「50-50」に到達したが、40二塁打には届かなかった。

 ちなみに、ラミレスの「30-30」は、2018年に続く2度目だ。今シーズンの39本塁打は、2018年と並ぶ自己最多。41盗塁は、それまでの最多、2018年の34盗塁を大きく上回った。二塁打は、40本以上のシーズンが3度ある。2016年が46本、2017年が56本、2022年は44本の二塁打を打った。

 なお、ガーディアンズは中地区を制し、シード2として、2年ぶりのポストシーズンに臨む。ワイルドカード・シリーズをスキップし、ディビジョン・シリーズからスタートする。

 ガーディアンズのワールドシリーズ優勝は、インディアンズ時代の1920年と1948年だ。ワールドシリーズで優勝したことがある25チームのなかで、最も遠ざかっている。ワールドシリーズ優勝が皆無の5チームは、いずれも、1969年以降に誕生した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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