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【スターバックス】28年前、日本1号店が銀座にオープン。最初のオーダーは「ダブル トール ラテ」

南森エレナカフェ・旅ライター/スイーツコンシェルジュ

28年前の8月2日は、スターバックスの日本1号店が銀座にオープンした日。90年代後半の当時の日本のカフェ文化は、昭和時代の名残を残すフルサービスの喫茶店がそろい、店内で新聞や雑誌を読みながらタバコが吸える環境にありました。今となっては信じられないかもしれませんが、テーブルに灰皿が設置されているのは当たり前のことでした。

ところがスターバックスがアメリカからやってきてからというもの、途端にカフェ文化の流れが変わり、アメリカのコーヒーカルチャーの影響を受けて第二次カフェブームが到来。セルフサービス式のカフェが一般的になり、ミルクたっぷりのカフェラテやアレンジドリンクを提供するカフェが増えてきました。

さらに、スターバックスの人魚「サイレン」のロゴマークが入った紙カップはファッションやインテリアの一部となり、コーヒーをTO GOして紙カップを片手に街を練り歩くのをステータスとする若者が急上昇。部屋にカップをインテリアとして飾るスタバファンも続出したとか。

1996年8月2日銀座松屋通りにスタバがオープン

1996年8月2日に日本1号店としてオープンした「スターバックス コーヒー 銀座松屋通り店」。オープン当日は、スターバックス前CEOの「ハワード・シュルツ」氏が角を曲がっても続く列の長さに目を丸くしたとか。

記念すべき日本1号店に初めて訪問したお客さんが注文された一杯は「ダブル トール ラテ」。トールサイズのスターバックスラテに、エスプレッソをワンショット追加したビバレッジです。

エスプレッソをワンショット追加するカスタマイズをすでに知っているということは、日本以外でスターバックスを利用したことがある方だと想像できます。

フラペチーノは1年前にアメリカで誕生していた

今やスターバックスのもうひとつのアイコンとなっているフラペチーノは、日本上陸1年前の1995年にアメリカで誕生。「フラッペ」と「カプチーノ」を合わせた造語で、日本上陸当時は2種類のみ。ホイップもなしのスタイルだったのだそう。

手軽なキャッシュレス決済が日本で広がり始める

「日本で登場した最初のデザイン」 画像提供:スターバックスコーヒージャパン
「日本で登場した最初のデザイン」 画像提供:スターバックスコーヒージャパン

2002年から、プリペイド式の「スターバックス カード」をキャッシュレス決済の先駆けとして導入。交通系ICカードが日本で初めて導入されてから1年後のことでした。

「イチロー・スターバックス カード」 画像提供:スターバックスコーヒージャパン
「イチロー・スターバックス カード」 画像提供:スターバックスコーヒージャパン

導入から20年以上経って、いまでは300種類以上のデザインが登場しているスターバックス カード。中には限られた枚数しか流通していないレアなカードが登場したことも。

「イチロー・スターバックス カード」は、イチロー選手が262本の最多安打記録を達成した記念に2005年に作られました。メジャーリーグ、シアトル・マリナーズの協力のもと、カード1枚につき200円が夢を叶えるために頑張る子供たちを応援するボランティア団体に寄付されました。
NPO・NGOのパートナーシップが広がるきっかけとなったカードでもあります。

スターバックス体験のさらなる進化

「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」
「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」

2019年には「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」が中目黒にオープン。コーヒーの世界をさらに深化させ、五感で楽しむコーヒーのワンダーランドとして国内外の人を魅了する存在に。また、2019年最大のトレンドスポットとして注目を集めました。

「スターバックス リザーブ ロースタリー」は、世界4か国に6店舗ある特別なスタバ。ライトウッドを用いた外観は建築家の隈研吾さんによってデザイン・設計され、内装はスターバックスの店舗設計チームによるもの。1階~4階までの4フロアそれぞれがコーヒーの世界に浸れる空間になっています。

ティービバレッジに特化したスターバックス

「スターバックス ティー& カフェ 恵比寿ガーデンプレイス センタープラザB1店」
「スターバックス ティー& カフェ 恵比寿ガーデンプレイス センタープラザB1店」

2020年には、ティービバレッジに特化した「スターバックス ティー & カフェ」が東京・六本木に初出店。その後も大阪、富山、福岡など拡大し、2024年現在は14店舗まで展開しています。

この「スターバックス ティー & カフェ」で提供するティービバレッジの軸となる紅茶ブランド「TEAVANA(ティバーナ)」は、2016年にアメリカから上陸しており、スタバの店舗でコーヒーと一緒に販売をしていました。
この時期から看板に「COFFEE」の文字がなくなる店舗が増えたのは、紅茶にも力を入れ始めたからでしょうか。

2024年4月には、渋谷駅前に広がるスクランブル交差点の前に位置する「SHIBUYA TSUTAYA」の1階・2階に「スターバックス コーヒー SHIBUYA TSUTAYA 1F店」、「SHIBUYA TSUTAYA 2F店」がリニューアルオープン。

グリーンのリボンをイメージする客席やデジタルアートは、令和の時代に相応しい店舗デザインになっています。ベンチシートやカウンターなど席数も増えてスクランブル交差点を眺めながらコーヒーを飲むことができますよ。

今年で28周年を迎えたスターバックス。記念すべき日にスタバに足を運んで、お気に入りのドリンクを飲んでみてくださいね。

カフェ・旅ライター/スイーツコンシェルジュ

東京都在住・愛知県出身。カフェやスイーツ、旅をテーマに雑誌やWebメディアで記事を執筆しているライターです。企画からアポイント、インタビュー、撮影、執筆を行っており、年間通して約200件以上の取材をしています。取材テーマは、カフェ、スイーツ全般。個人飲食店、外食チェーン店、新商品レビュー、地方自治体を含む観光など。大手旅行会社に勤務していた影響で、国内外問わずふらりと旅へ。新しいご当地グルメを発掘するのを楽しみに旅を続けています。日本スイーツ協会 スイーツコンシェルジュ資格所持者。

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