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今世紀最長の20連敗に到達する。後半はまだ0勝。16試合とも黒星

宇根夏樹ベースボール・ライター
ミゲル・バーガス(シカゴ・ホワイトソックス)Aug 4, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月4日、シカゴ・ホワイトソックスは、7対13でミネソタ・ツインズに敗れた。

 後半に入ってから、ホワイトソックスの白星は皆無。0勝16敗だ。前半最後の4試合と合わせ、連敗は20に達した。

 1969年に20連敗のモントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)を最後に、20連敗以上のチームは途絶えていた。今世紀の最長は、ホワイトソックスが塗り替えるまで、2005年のカンザスシティ・ロイヤルズと2021年のボルティモア・オリオールズによる19連敗だった。

筆者作成
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 ホワイトソックスは、7月10日のダブルヘッダー1試合目に、3対1でツインズを下した後、負け続けている。ここ20試合のうち、17試合が3得点以下、13試合は6失点以上だ。

 最後に白星を挙げた試合は、ポール・デヨングが犠牲フライで先制点を挙げ、ルイス・ロバートJr.のホームランで2点を追加した。投げては、エリック・フェディーが5イニング無失点。9回表は、マイケル・コペックが3者連続の奪三振で締めくくった。

 彼らのうち、ロバートJr.は今もホワイトソックスにいるが、あとの3人は、夏のトレードでホワイトソックスから「脱出」した。デヨングはカンザスシティ・ロイヤルズ、フェディーはセントルイス・カーディナルス、コペックはロサンゼルス・ドジャースへ移籍した。

 一方、ドジャースでプレーしていたミゲル・バーガスは、フェディーやコペックらが動いた三角トレードで、ホワイトソックスへ移り、7月30日から5試合続けて先発出場している。16連敗目から20連敗目だ。

 ここまでの5試合は、20打数2安打。3試合目には、移籍後の初安打をホームランで記録し、同点に追いつく2打点を挙げたものの、勝利には結びつかなかった。

 ここから、ホワイトソックスは、オークランド・アスレティックスと3試合、シカゴ・カブスと2試合、ニューヨーク・ヤンキースと3試合を行う。

 アスレティックスにスウィープされると、1900年以降の最長、1961年にフィラデルフィア・フィリーズが記録した23連敗に並ぶ。

 また、ホワイトソックスは、114試合で87敗を喫している。勝率は.237だ。このままの勝率だと、シーズン全体では、123~124敗となる。1900年以降の最多は、ニューヨーク・メッツが1962年に記録した120敗(40勝120敗1分、勝率.250)だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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