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ここ1年に最も多くのホームランを打っているのは…。大谷翔平は昨年後半+今年前半=41本

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホアン・ソト(左)とアーロン・ジャッジ May 17, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨年のオールスター・ブレイクが終わってから、今年のオールスター・ブレイクに入るまでに、大谷翔平は、41本のホームランを打った。昨シーズン後半にロサンゼルス・エンジェルスで12本塁打と、今シーズン前半にロサンゼルス・ドジャースで29本塁打だ。

 このスパンに41本塁打は、6番目に多い。その上に位置するのは、52本塁打(18本+34本)のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、49本塁打(23本+26本)のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)、44本塁打(25本+19本)のカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)の3人に、43本塁打の2人、ホアン・ソト(サンディエゴ・パドレス/ヤンキース)とガナー・ヘンダーソン(ボルティモア・オリオールズ)だ。

 ソトは、昨シーズンの後半にパドレスで20本塁打と、今シーズンの前半にヤンキースで23本塁打。ヘンダーソンは、15本塁打と28本塁打を記録した。

 昨シーズン後半と今シーズン前半のどちらも20本塁打以上は、オズーナとソトの2人だ。シュワーバー、カル・ローリー(シアトル・マリナーズ)、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)は、それに1本届かず。ローリーは、19本塁打と20本塁打。アロンゾは、20本塁打と19本塁打だ。

筆者作成
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 ちなみに、大谷の出場は、昨シーズン後半と今シーズン前半に計140試合だ。昨シーズンの出場は、エンジェルスの137試合目まで。138試合目以降は欠場した。このスパンの本塁打トップ5は、少なくとも計153試合に出場している。

 今シーズン前半の本塁打リーグ・トップ、ジャッジと大谷がホームランを打つペース――1本当たりの打数――は、昨シーズン後半とあまり変わっていない。ジャッジが10.67打数/本→10.09打数/本、大谷は13.00打数/本→12.76打数/本だ。一方、昨シーズン後半に最多タイの25本塁打を記録したマット・オルソン(ブレーブス)は、10.60打数/本→27.15打数/本と大きくペースダウンした。昨シーズン後半はオルソンと同じ本数だったカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)も、10.16打数/本→16.89打数/本。オルソンほどではないものの、ペースは鈍っている。

 また、大谷の盗塁は、昨シーズン後半が9、今シーズン前半は23だ。このスパンに「30-30」は、41本塁打&32盗塁の大谷、33本塁打&37盗塁のホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)、32本塁打&44盗塁のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)しかいない。ラミレスは、昨シーズン後半が10本塁打&19盗塁、今シーズン前半は23本塁打&18盗塁。ウィットJr.は、昨シーズン後半も今シーズン前半も、16本塁打&22盗塁だ。

 オズーナは、このスパンでは唯一人、40本塁打&40二塁打(49本&41本)を記録している。

 なお、シーズン前半に最も多くのホームランを打った選手、あるいはシーズン後半に最多本塁打の選手が本塁打王を獲得しているのかどうかについては、こちらで書いた。

「前半に最も多くのホームランを打った選手は本塁打王を獲得しているのか。今年はジャッジと大谷がトップ」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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