Yahoo!ニュース

2023年ジャパンカップ 圧巻だったイクイノックスと全馬の大健闘 #専門家のまとめ

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
ジャパンカップを制し、涙ぐみながらガッツポーズするルメール騎手(撮影:青山一俊)

 2023年のジャパンカップは無事終了した。売上は260億円で前年比123%と大いに盛り上がった。出走馬は18頭、全馬完走している。

 7頭のGI馬が参戦。逃げたパンサラッサも番手のタイトルホルダーも自分の競馬を貫いたし、イクイノックスをマークしたリバティアイランドも最後まで崩れることなく健闘した。地方馬2頭は遠征費も手出しだし11着以降のJRAオープン馬に交付される特別出走奨励金(200万円)も出ない中、果敢にチャレンジして走り抜いた。

 トップ画像にあるようにルメール騎手はレース後、感極まって涙をみせた。優勝インタビューでも何度か堪えきれずに泣いていた。このページの最後に母国フランスの競馬新聞パリチュルフのポストを貼ってあるが、フランスで取材をしているカメラマンに見せた表情も実に人間臭く、いかにこの一戦が大きな勝利だったかを感じさせた。

 競馬史に残る見事な一戦だった。参加した全馬に賞賛を送りたい。

▼イクイノックスはJC優勝で総獲得賞金は22億円超となり、アーモンドアイを上回って歴代1位となった。

▼レース中の様子はルメール騎手に装着されたカメラで体感できる。最初の喜びの言葉は「アリガトウ」だった。

■2023年ジャパンカップ ジョッキーカメラ イクイノックス騎乗のクリストフ・ルメール騎手 / JRA公式チャンネル

▼注目は1コーナー。ルメール騎手は他馬を意識してか、やや大きく周回するように3番手のポジションをとり、その後キープした。

■2023年ジャパンカップ レース映像 / JRA公式チャンネル

▼母国フランスの競馬新聞ParisTurfもルメール騎手のジャパンカップ制覇を祝福している。

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

花岡貴子の最近の記事