中国・広東省で新型コロナの感染者が急増 7月は約1万8000人 原因不明肺炎も懸念
日本ではこの夏、新型コロナの感染が広まり、第11波がきているが、中国でも新型コロナの感染者が急増している。
このほど南部の広東省疾病予防コントロールセンターが発表した今年6月、7月の感染状況によると、6月の感染者は8246人だったが、7月には1万8384人で、1ヵ月で約1万人も増加したことがわかった。
なぜ広東省でとくに増加しているのかは不明だが、中国の学校などは6月下旬から夏休み時期に入り、7月は旅行などで人の移動が激しいこと、春節の感染者ピーク時期から半年が過ぎ、次の感染ピークの時期がやってきたこと、などの見方が出ている。
原因不明肺炎への対策も
中国メディア『健康時報』(8月11日)によると、全国のコロナ感染者は7月の第1週目は8.9%だったが、第4週には18.9%にまで上昇。流行株はJN.1株の変異株とXDVの変異株と言われている。日本ではJN.1株の子株であるKP.3株が主流になっていると言われており、中国でもこれが広がっている可能性がある。
感染者は各年齢層に広がっており、熱や咳などの症状が多いが、比較的軽症者が多いようだ。
中国の微博(ウェイボー)などのSNS上には「自分も7月に陽性になった。3回目だ」「友人が2回目の陽性になった。症状は軽かった」「怖がりすぎる必要はない。各自がしっかり対策しよう」などのコメントがある。
また、中国では2月の春節の時期から、原因不明の肺炎が増えていることも話題に上っている。中国メディア『第一財経』(8月16日)によると、全国の衛生健康委員会など多くの組織で原因不明肺炎の感染者増加に対応するため、応急処置の訓練(実習)が行われている。