阪神入団のハビー・ゲラと前・阪神の藤浪晋太郎はどちらの球が速いのか。2人とも制球に難あり
阪神タイガースに入団したハビー・ゲラは、球は速いが、制球に難がある。2022年まで阪神にいた藤浪晋太郎も、同じ長所と短所を持つ。
スタットキャストによると、今シーズン、4シーム、シンカー(2シーム)、カッターの速球系3種を計100球以上投げた654人のなかで、ゲラの平均97.6マイルは36位に位置する。一方、藤浪の平均96.2マイルは84位だ。
ただ、4シームに限ると、藤浪のほうが速い。ゲラは、4シームとシンカーの速球系2種を投げる。それぞれの平均球速は、97.8マイルと97.4マイルなので、あまり違わない。一方、藤浪の速球系は、4シームとカッターだ。こちらの平均球速は、98.4マイルと88.2マイル。約10マイルの差がある。
4シームを100球以上投げた495人中、ゲラの平均97.8マイルは29位、藤浪の98.4マイルは17位だ。
また、藤浪の4シームは、8月6日に記録した102.6マイルを筆頭に、102マイル以上が7球を数えた。今シーズン、ゲラがメジャーリーグで投げた球のうち、最も速かったのは、99.8マイルの4シームが2球だ。2019年以降の通算5シーズンに範囲を広げても、102マイル以上はない。最速は、2020年8月8日に記録した101.7マイルだ。
今シーズン、ゲラは、4シームとシンカーに、スライダーとスウィーパーを交えた。藤浪は、4シーム、スプリッター、カッターに加え、右打者にはスウィーパーも投げた。
与四球率は、ゲラが19.1イニングで10.24、藤浪は79.0イニングで5.13だ。ゲラの与四球率は、通算の63.0イニングでも6.14なので、今シーズンの藤浪より高い。
もっとも、タンパベイ・レイズ傘下のAAAでは、今シーズン、37.0イニングで与四球率3.65を記録している。昨シーズンも、AAAの41.1イニングは、与四球率3.48だった。この程度の数値に収まるようなら、日本プロ野球で通用しそうな気がする。
奪三振率も、メジャーリーグでは、今シーズンが6.52、通算も6.43と低いが、AAAでは、昨シーズンが11.32、今シーズンは9.24だ。
ちなみに、ゲラは、4月25日の試合で吉田正尚(ボストン・レッドソックス)に満塁本塁打を打たれている。この投球は、84.5マイルのスウィーパーだった。