1年1500万ドルでタイガース入団の28歳は、ここ3年に二塁手4位の64本塁打
12月27日、デトロイト・タイガースは、二塁手のグレイバー・トーレスと1年1500万ドルの契約を交わしたことを発表した。トレードの際は、50万ドルのボーナスが発生するという。
トーレスは、28歳のベネズエランだ。2016年の夏に、アロルディス・チャップマン(現ボストン・レッドソックス)の交換要員の一人として、シカゴ・カブスからニューヨーク・ヤンキースへ移籍。2018年にメジャーデビューし、今オフにFAとなった。
これまでの7シーズン中、20本塁打以上は4度を数える。なかでも、2019年は、38本のホームランを打った。また、ここ3シーズンの64本塁打は、主に二塁を守った選手のなかでは、4番目に多い。78本塁打のマーカス・シミエン(テキサス・レンジャーズ)、73本塁打のケテル・マーテイ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)、65本塁打のホゼ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ)に次ぐ。
年齢とパワーからすると、ある程度の大型契約を手にしても、おかしくなかったように見える。
けれども、2022~23年の24本塁打と25本塁打に対し、2024年のホームランは15本にとどまった。守備も、うまいとは言えない。
一方、2024年にタイガースで20本以上のホームランを打った選手は、24本塁打のライリー・グリーンだけ。右打者に限ると、16本塁打のマット・ビアリングが最も多かった。タイガースには、左打者が多い。
トーレスの加入に伴い、2024年にメジャーデビューしたコルト・キースは、二塁から一塁へ移ると思われる。一塁手のスペンサー・トーケルソンは、2023年に31本塁打とブレイクしたものの、2024年は不振に陥り、6月初旬から8月中旬までAAAで過ごした。来シーズンは、AAAで開幕を迎える可能性もある。
キースは左打者だが、トーケルソンは右打者だ。トーケルソンの停滞がなければ、今オフ、タイガースがトーレスを迎え入れることはなかったかもしれない。
なお、ヤンキー・スタジアムと違い、タイガースが本拠地としているコメリカ・パークは、ホームランが出やすい球場ではない。ただ、サンプル数はわずかながら、トーレスは、コメリカ・パークの通算15試合で5本塁打を記録している。