米国防省、ウクライナ軍に海上防衛のために水上ドローン提供:報道官「海上防衛はとても重要」
米国の国防総省のジョン・カービー報道官は2022年4月に行われた記者会見で、ロシアに侵攻されているウクライナに対して海上防衛を目的とした水上ドローンを提供することを明らかにした。
ジョン・カービー報道官は「具体的にどのような水上無人機を提供することは明らかにすることはできないが」と前置きして、「ウクライナ軍にとって海上防衛はとても重要になっています。そしてウクライナ軍も海上防衛に繰り返し強い関心を示していました。アメリカ軍が提供する水上無人機は必ずウクライナ軍にとって役立つでしょう」と語っていた。
2014年にロシアがクリミア半島を併合してから黒海からの海の脅威が増していた。そして2022年4月にはウクライナ軍はウクライナで開発した対艦ミサイル「ネプチューン」でロシア海軍の巡洋艦「モスクワ」を撃沈したと発表していた。ウクライナ軍にとって海からの脅威に対抗することが重要になっている。
ドローンというと上空を飛ぶドローンが一般的で、ウクライナ紛争でも多く活用されている。その目的は監視・偵察と攻撃のどちらかであり、両軍ともに監視・偵察ドローンで敵陣を監視して動向をチェックしている。また攻撃ドローンを使用して敵陣に上空から攻撃を行っている。そしてロシア軍は主にロシア製のドローンで監視や攻撃を行っているが、ウクライナ軍はウクライナで開発した攻撃ドローンも多用しているが、トルコやアメリカから攻撃ドローンや監視・偵察ドローンの提供を受けている。日本の防衛省も市販品ドローンを提供することを岸防衛大臣が明らかにした。
海上防衛のための水上ドローンも、空のドローンと同じで、目的は監視・偵察と攻撃の2つである。水上でボート型のドローンや、水中で小型潜水艦型のドローンが敵の艦隊の様子を偵察・監視する。また、水上や水中からドローンが敵の艦隊に突っ込んでいき破壊する。