アウシュビッツ絶滅収容所博物館の公式YouTubeチャンネル登録者1万突破
X(旧ツイッター)は150万フォロワー
2024年5月にアウシュビッツ絶滅収容所博物館の公式YouTubeチャンネルの登録者数が1万を突破した。
第2次大戦時にナチスドイツが約600万人のユダヤ人、政治犯、ロマなどを殺害した、いわゆるホロコースト。そのホロコーストの象徴のような施設が、ポーランドに設立されたアウシュビッツ絶滅収容所。
ポーランドに設置されたアウシュビッツ絶滅収容所では約110万人が殺害された。ホロコーストで殺害された約5人に1人がアウシュビッツで命を落とした。アウシュビッツ絶滅収容所は現在でも博物館としてホロコーストの悲惨さを伝えており、世界中から観光客が訪問している。
アウシュビッツ絶滅収容所博物館ではSNSで頻繁に情報発信を行っている。X(旧ツイッター)は150万人以上のフォロワーがいて、毎日アウシュビッツ絶滅収容所に収容されていた囚人のデータベースから、囚人の誕生日に写真と囚人のプロフィールを発信して、アウシュビッツ絶滅収容所で行われていた悲惨な歴史を世界中に伝えている。X(旧ツイッター)のフォロワー150万人に比べたら、公式YouTubeチャンネルの登録者数はまだ1万人突破なので多くはない。またX(旧ツイッター)では毎日が多くの囚人の誕生日なのでポストも多いが、YouTubeでの動画配信の頻度はそれほど多くはない。
アウシュビッツ絶滅収容所の公式YouTubeチャンネルでは、アウシュビッツ絶滅収容所で起きた悲劇の歴史について、当時の写真や生存者の証言などで紹介している動画や欧米やイスラエルなどの学校で行われているホロコースト教育で活用される教育用コンテンツなどを掲載して世界中に発信している。
アウシュビッツ博物館では新型コロナ感染拡大前からオンラインやバーチャルでの展示に注力していた。仮想現実(VR)技術で紹介したり、オンラインで展示をしてホロコースト教育の教材を提供したり、パノラマで展示をしたりしている。
戦後約80年が経ち、ホロコースト生存者らの高齢化が進み、記憶も体力も衰えており、当時の様子や真実を伝えられる人は近い将来にゼロになる。ホロコーストの記憶や経験を後世に伝えようとして、当時の写真や地図、歴史的な記録、手紙などをデジタル化して保管する動きはアウシュビッツ絶滅収容所博物館だけでなく、多くのホロコースト博物館やユダヤ財団、大学などで進められている。またホロコースト生存者らの証言を動画や3Dなどで記録して保存している、いわゆる記憶のデジタル化も積極的に進められている。デジタル化された写真、手紙、証言や動画は欧米やイスラエルではホロコースト教育の教材としても多く活用されている。アウシュビッツ絶滅収容所博物館の公式YouTubeチャンネルで配信されている動画もホロコーストのデジタル化された貴重なコンテンツである。
▼アウシュビッツ絶滅収容所博物館のYouTubeチャンネルの動画の1つ
▼YouTubeチャンネルの登録者1万突破を伝えるX